[香港/フランクフルト 27日 ロイター] - ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW) (DE:VOWG_p)は、中国の電気自動車(EV)関連企業2社への出資に向け協議している。協議がまとまれば、VWによる中国のEV関連企業への出資として過去最大となる。2人の関係者が明らかにした。
VWは、EV事業で提携する安徽江淮汽車(JAC)の親会社、安徽江淮汽車集団の株式50%を最低でも35億元(4億9100万ドル)で取得する計画という。
また、EV向け電池メーカー、国軒高科 (SZ:002074)の筆頭株主になるための交渉も進めている。安徽江淮汽車および国軒高科との案件は29日にも発表される可能性があるという。
VW、JAC、および国軒高科はコメント要請に応じていない。
関係者によると、安徽江淮汽車集団の株式取得後にVWは、JACとの折半出資事業に新たに投資し、複数のEVモデルの効率的な生産を可能にする新しいVWのMEBプラットフォームを活用して生産能力を上げる計画。
国軒高科については、私募形式で同社の株式をディスカウントで取得するほか、現在の筆頭株主Zhuhai Guoxuan Tradingと創業者Li Zhen氏などから株式を買い取り、約27%の株式を取得する計画という。中国のEV向け電池メーカーへの初めての直接投資となる。
VWが国軒高科の27%の株式を取得した場合、国軒高科の時価総額43億ドルから算出すると、VWの出資規模は約11億6000万ドルになる。