■業績動向フォーバル (T:8275)の2021年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比6.7%減の10,995百万円、営業利益が同42.6%減の282百万円、経常利益が同55.9%減の240百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同85.8%減の84百万円となり、コロナの影響を大きく受けたものの一定水準の売上高及び各利益を確保した。
売上高に関しては、継続サービス(アイコンサービスなどの経営支援、通信・電力サービスなど)を行う分野と都度の訪問営業によって投資(事務機器、環境機器など)を促進する分野でコロナの影響が分かれた。
「継続サービス」においては、感染対策を講じた上でサービスレベルを維持した結果、売上高への影響は少なかった。
一方、「都度の訪問営業」が必要になる分野では、営業自粛や全従業員の約18%にあたる179名を含めグループ会社の一部従業員の休業の実施、顧客企業の投資先送り傾向などが影響し業績が減速した。
フォーバルビジネスグループでは、アイコンサービスが堅調に推移し、テレワーク環境の整備などの投資は活発だったが、一方で従来の事務機器やサーバー等への投資は鈍った。
フォーバルテレコムビジネスグループは全体としては増収(前年同期比4.7%増)。
新電力サービスが好調な一方で、光回線サービスやISPの新規販売が減少した。
総合環境コンサルティングビジネスグループでは、再生可能エネルギー特別措置法(FIT法)改正の影響により産業用太陽光システムが減少し、減収。
蓄電池やLEDはコロナ禍でも成長している。
人材教育部門を含むその他セグメントはセミナー事業等が減少した。
営業利益に関しては、販管費において経費の削減に取り組んだことで前年同期比303百万円減少(同7.7%減)となったものの、売上総利益が同513百万円減少(同11.5%減)し、減益となった。
セグメント別では、フォーバルテレコムビジネスグループは大きな変化はなかったが、フォーバルビジネスグループ以下の事業セグメントで減益となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)