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EG Research Memo(2):サイバーセキュリティからデバッグ、運用までをワンストップで提供

発行済 2020-12-25 15:02
更新済 2020-12-25 15:21
© Reuters.  EG Research Memo(2):サイバーセキュリティからデバッグ、運用までをワンストップで提供
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■会社概要1. 会社概要と沿革イー・ガーディアン (T:6050)は、「“We Guard All”すべてのインターネット利用者に、安心・安全を提供します」を経営理念に掲げる、総合ネットセキュリティ企業である。

1998年にコンテンツプロバイダ事業を主とするITベンチャー(旧社名:株式会社ホットポット)として誕生した。

インターネット業界の創成期に様々な新事業を手掛けるなかで、2005年に掲示板投稿監視事業に一本化し、イー・ガーディアン株式会社に商号変更、その他の事業は売却している。

2010年に東証マザーズに上場してからは、ネット監視事業のイーオペ(株)を2012年に完全子会社化(現 イー・ガーディアン東北(株))、人材派遣業の(株)パワーブレインを2014年に完全子会社化(2015年リンクスタイル(株)に商号変更、2017年EGヒューマンソリューションズ(株)に商号変更、2018年同社に吸収合併)、デバッグ事業のトラネル(株)を2017年に会社分割(2019年EGテスティングサービス(株)に商号変更)、HASHコンサルティング(株)を2015年に完全子会社化(2017年EGセキュアソリューションズ(株)に商号変更)、デバッグ事業の(株)アイティエスを2017年に完全子会社化(2019年EGテスティングサービスに商号変更)と、M&A及び会社分割を行いながらネットセキュリティ分野をワンストップで提供する“総合ネットセキュリティ企業”としての基盤を確立してきた。

海外展開においては、E-Guardian Philippinesが拡大中である。

最近ではクラウド型セキュリティサービスのグレスアベイルを子会社化(2019年)、サイバー・コミュニケーションズとネット広告関連業務BPOを行う合弁会社設立(2020年)、ソフトウェア型WAFのNo.1企業であるジェイピー・セキュアを完全子会社化(2020年)など、新分野を強化している。

現在はグループ会社6社、国内外15都市に24拠点を持ち、1,808名の従業員(うち臨時従業員数1,429名)を抱える企業グループとなっている。

2016年9月に東証1部に昇格した。

ソーシャルサポート(監視・カスタマーサポート等)、ゲームサポートで売上高の7割以上。

「AIと人」による低コスト・高品質サービスが強み2. 事業概要売上高の主力はソーシャルサポート業務とゲームサポート業務であり、2業務で全社売上高の7割以上(75.1%)を構成する。

アド・プロセス業務(構成比で12.9%)、サイバーセキュリティ事業を含むその他業務(同12.1%)も成長している。

(1) ソーシャルサポート業務ソーシャルサポート業務は、投稿掲示板やEC、SNSなどを対象に監視・カスタマーサポート、運用、分析といった多種多様な業務を代行する。

厳選された人材による監視サービス(有人監視)が基本であるが、その効率を上げるために専門特化した監視ツール(システム監視)も併用される。

独自開発されたAI判別システムにより低コストかつ高品質なサービス提供をするうえで武器になっている。

従来は監視系の業務が主体だったが、現在はカスタマーサービスの代行や金融系サービスの本人認証サービスなどのカスタマーサポート系業務も増えた。

また、最近では動画の監視サービスの需要が増えている。

2020年9月期通期の売上高は3,396百万円、前期比で37.4 %増と成長率が高い。

(2) ゲームサポート業務ゲームサポート業務は、オンラインゲームを運営するクライアントに対し、問い合わせ対応をはじめとする運営をサポートするとともに、デバッグ等の周辺業務もEGテスティングサービスを中心に展開する。

ゲームをリリースする前に行うデバッグ作業からリリース後の問い合わせ対応までをワンストップで提供できる体制を整え、他社と差別化している。

近年は国内のゲーム会社のヒット作が頭打ちとなるなか、中国や韓国など海外のゲーム会社の日本進出などグローバルな業務が増える傾向にある。

2020年9月期通期の売上高は2,493百万円、前期比で1.1 %減と横ばいとなった。

(3) アド・プロセス業務アド・プロセス業務は、広告審査業務をはじめ、広告枠管理、入稿管理、広告ライティング等の業務を提供する。

同社センターで請負う場合と派遣・常駐する場合がある。

広告関連の業務は、過去労働集約的な面が強かったが、同社独自のAIシステムやRPA(Robotic Process Automation)を活用し生産性が向上している。

2020年9月期通期の売上高は1,008百万円、前期比で20.2 %増と高い成長率だった。

上記3業務の業務モデルの特長は、対応量(件数)に応じた課金体系であり、リーズナブルな料金で専門的なサービスを受けられ、導入までのスピードが速いことである。

(4) その他業務その他業務には、脆弱性診断やセキュリティ対策サービス(EGセキュアソリューションズ)、ハードウェアのデバッグ事業(EGテスティングサービス)、人材派遣業務などが含まれる。

2019年8月にグレスアベイルを子会社化し、クラウド型のファイアウォールやセキュリティ診断ツールを提供する体制を整えた。

2020年9月期に、グレスアベイルは国内初のコンテナ型WAFである「GUARDIAX」を開発し提供を開始している。

2020年9月期通期の売上高は945百万円、前期比で34.7 %増とM&Aで拡大した。

3. 強み同社の業務は人材による監視サービス(有人監視)から始まっており、現在でもその基本は変わっていない。

以前からシステム化が行われており、2000年代から、あらかじめ登録しておいたNGワードをハイライト表示する機能などは使われていた。

2010年代に入り、AI型投稿監視システム「E-Trident」や人工知能型画像認識システム「ROKA SOLUTION」が併用されるようになると、業務は格段に進歩し、他社にはない低コスト及び高品質が実現できるようになった。

また、2018年からは、自社開発のRPAを活用した業務の自動化に本格的に取り組んでいる。

特にアド・プロセス分野では、広告代理店・メディア運営企業の働き方改革、労働時間縮小の潮流があり、RPAを活用した業務効率化のニーズが高い。

2019年にHmcomm(株)と連携し、AI音声認識の活用によりリアルタイムで動画監視をするシステムを開発し、活用が始まっている。

このように同社の強みは、「人」が運用ノウハウやデータを蓄積し、それを活用して独自開発した「AI・システム」により運用を効率化することで、低コストで高品質なサービスを提供できる点にある。

結果として高い収益性(2020年9月期の売上高営業利益率は17.1%)が実現している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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