[1日 ロイター] - 米国株式市場は不安定な値動きとなる中、主要株価指数が続伸して取引を終えた。エネルギー指数は数年ぶり高値を更新した。
米連邦準備理事会(FRB)が利上げを積極的に進めるとの見方を背景に投資家がポジションを調整する中、このところ不安定な取引が続いている。長引く新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響や欧州の地政学的緊張も懸念材料となっている。
S&P総合500種とダウ工業株30種は1月にそれぞれ5.3%安、3.3%安となったが、この日は3営業日続伸。1月に8.99%下落したナスダック総合も、過去5営業日のうち4営業日で上昇した。
主要株価3指数は午前の取引で、米労働省の統計や米供給管理協会(ISM)の1月製造業景気指数の発表を受けて下落する局面があったが、その後値を戻してプラス圏で引けた。
OANDAのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏は「バリュエーションの見通しを懸念する投資家が多くなる一方、成長について懸念する投資家もいる。経済がコロナ禍から抜け出すに当たり不安が一層増しているようだ」と語った。
フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は1日、FRBが今年4回の利上げを実施することが適切かもしれないとの見解を示した。アトランタ地区連銀のボスティック総裁も、FRBはインフレ期待を抑制するため「近く」行動を起こすことが正当化されると述べた。
業種別ではエネルギーが3.5%高で上昇を主導し、数年ぶり高値で引けた。米原油先物が7年ぶり高値付近で推移する中、同セクター指数は年初から23.2%上昇している。
堅調なエネルギー価格が寄与してエクソンモービルは第4・四半期利益が過去7年間で最高となり、株価は6.4%上昇した。
引け後の決算発表を前にアルファベットは1.7%高で終了。
貨物輸送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は2022年売上高見通しが市場予想を上回り、株価は14.1%急伸した。
一方、AT&Tは4.2%安。傘下のワーナーメディアを430億ドルで分社化すると発表したほか、配当金の引き下げも明らかにした。
米取引所の合算出来高は117億1000万株。直近20営業日の平均は124億5000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 35405.24 +273.38 +0.78 35151.47 35441.09 34977.95
前営業日終値 35131.86
ナスダック総合 14346.00 +106.12 +0.75 14277.43 14358.69 14070.77
前営業日終値 14239.88
S&P総合500種 4546.54 +30.99 +0.69 4519.57 4550.49 4483.53
前営業日終値 4515.55
ダウ輸送株20種 15610.48 +327.65 +2.14
ダウ公共株15種 942.61 -11.57 -1.21
フィラデルフィア半導体 3510.86 +27.66 +0.79
VIX指数 21.96 -2.87 -11.56
S&P一般消費財 1463.56 +9.11 +0.63
S&P素材 539.44 +8.86 +1.67
S&P工業 864.43 +12.09 +1.42
S&P主要消費財 791.88 -0.50 -0.06
S&P金融 658.84 +9.32 +1.43
S&P不動産 294.83 -2.19 -0.74
S&Pエネルギー 520.75 +17.82 +3.54
S&Pヘルスケア 1534.81 +4.35 +0.28
S&P通信サービス 253.61 +3.20 +1.28
S&P情報技術 2850.67 +6.79 +0.24
S&P公益事業 347.18 -4.49 -1.28
NYSE出来高 10.73億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 27180 + 150 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 27165 + 135 大阪比