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MRO Research Memo(1):2021年12月期は売上高・各利益ともに20%以上の成長

発行済 2022-03-04 16:01
更新済 2022-03-04 16:15
© Reuters.
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■要約

MonotaRO (T:3064)は、兵庫県尼崎市に本社を置く、間接資材のインターネット通販会社である。
間接資材には製造工程で使用される研磨剤やドリル、軍手など、大量購買せず、品目が多種にわたる特徴があり、業種により個別性が高い。
間接資材市場は、5~10兆円の市場規模があり、訪問工具商・金物屋・自動車部品商などが主な販売チャネルとなっており、インターネット通販チャネルは成長性は高いが相対的に小さい。
インターネットで間接資材を扱う同業他社としては、トラスコ中山 (T:9830)、アスクル (T:2678)、ミスミグループ本社 (T:9962)、アマゾンジャパン(同)などがある。


同社のビジネスモデルの特徴は、同一の価格で間接資材を販売するという点である。
市場の慣習により売り手から不公平な価格を強いられがちであった中小企業を中心に支持を受け、ニッチ市場における専門通販業者として確固たる地位を確立した。
顧客業種は多岐にわたるが、製造業、建設業・工事業、自動車関連で6割を超える。
近年は購買管理システム事業(大企業連携)も急成長している。
6,779千口座(2021年12月末現在)の顧客に対して1,800万点を超えるアイテムを取り扱い、当日出荷対象商品61.0万点(うち自社保有在庫で49.7万点)を販売する。
ロングテール商品とコストパフォーマンスに優れるPB商品、サイトでの商品推薦や短いリードタイムなどで、同社の間接資材プラットフォームは差別化されている。
高い成長性(年率20%前後の成長を継続)に加え、ROE33.1%(2021年12月期)、自己資本比率61.9%(同)と収益性、安全性などでも際立つ業績を残している。


1. 2021年12月期通期の単体業績
2021年12月期通期単体業績は、売上高は前期比20.2%増の182,472百万円、営業利益は同21.8%増の24,533百万円、経常利益は同22.0%増の24,647百万円、当期純利益は同34.7%増の17,701百万円となり、売上高・各利益ともに20%を超える高い成長を維持した。
売上高に関しては、主力の事業者向けネット通販事業(特に製造業)、購買管理システム事業(大企業連携)ともに注文単価、購入頻度、顧客数ともに増加した。
新規顧客は1,278千口座を獲得したものの計画をやや下回った。
購買管理システム事業(大企業連携)では、連携社数が前期末比で575社増加するとともに、既存連携企業の内部成長(アカウント数が増え1社当たりの売上高が増加)もあり、売上高は前期比42.9%増の35,981百万円となった。
営業利益率は前期比で0.1ポイント上昇と計画と同レベル、営業利益額で同21.8%増となった。


2. 2022年12月期の連結業績見通し
2022年12月期通期の連結業績は、売上高は前期比19.2%増の226,073百万円、営業利益は同1.0%増の24,380百万円、経常利益は同0.4%増の24,392百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同2.8%減の17,067百万円と、売上高は高成長を維持し、各利益は前期並みの予想である。
売上高は初めて2,000億円を超える。
売上高に関しては、前期(20.6%増)並みの19.2%増と高い成長を見込む。
増益ペースが落ちるのは、将来の成長の基盤となる猪名川ディストリビューションセンター(DC)の開設に関連する費用の影響であり一過性である。
弊社では、今期は猪名川DC開設、新システム本格稼働(商品情報管理、受発注管理)は同社の将来に不可欠な投資であり、各利益の“踊り場”は今度の成長へのステップであると考えている。


3. サステナビリティ実現へ体制整う
同社では、SDGsや社会貢献を一段と推進していくため、2021年にサステナビリティ委員会を取締役会の下に新設し、優先課題として5つを決定した。
なかでも、プライベートブランド(PB)を含め大量の間接資材を日々取り扱うため、「リサイクル・廃棄物削減を通じた資源循環型モデルの実現」で取り組む配送梱包材や滞留在庫商品の削減、「環境配慮型商品の開発と提案」で取り組む新たな環境配慮型商品の開発などは、社会的にもインパクトが大きいものと想定される。


■Key Points
・2021年12月期通期は売上高・各利益ともに20%以上の成長。
主力の製造業顧客及び大企業顧客で注文単価や顧客数が増加
・2022年12月期通期は売上高2,000億円超えを予想。
同社最大の猪名川DCの稼働、新システム本格稼働など将来への投資により各利益は前期並み予想
・同社最大となる猪名川DCが2022年4月稼働予定。
サステナビリティ実現へ体制整う

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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