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クリレスHD Research Memo(9):アフターコロナを見据えたポートフォリオの見直し等で成長軌道への回帰目指す

発行済 2022-05-09 15:19
更新済 2022-05-09 15:30
© Reuters.
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■今後の方向性

1. 環境認識と成長戦略の方向性
クリエイト・レストランツ・ホールディングス (TYO:3387)は、新たに3ヶ年の中期経営計画を公表した。
ただ、成長戦略の方向性については、2021年7月に公表したものと変わっていない。
すなわち、顧客の行動様式の変化により、「立地・業態」へのニーズが急速に変化していること、外食産業からの店舗の撤退・廃業、人財の流出が表面化(それに伴って潜在的な出店余力・M&A機会の増加)していること、各社ともコロナ危機を生き残り、長期的に生き抜くための継続的な財務基盤の整備が不可欠になっていること、といった環境認識の下、公募増資により財務基盤の整備を図るとともに、今後の成長戦略の柱として、(1)アフターコロナを見据えたポートフォリオの見直し、(2)グループ連邦経営のさらなる進化、(3)DX推進による生産性の向上・人財不足への対応に取り組む方針を打ち出している。
また、中長期的な経営目標として、「食を通じて、ステークホルダーに対し、『豊かさ』を提供し続ける企業グループ」を掲げている。


2. 成長戦略のポイントとこれまでの進捗
(1) アフターコロナを見据えたポートフォリオの見直し
同社グループの強みである「変化対応力」を最大限に発揮し、「日常」「定番」「地域密着」「低投資」など、アフターコロナ需要に対応したブランド展開に取り組んでいく。
既に、食事・テイクアウト需要に対応した業態変更(SFPカテゴリー)やモビリティビジネスへの参入(専門ブランドカテゴリー)などで実績をあげている。


(2) グループ連邦経営のさらなる推進
コロナ禍が継続するなかで、一時的に持ち株会社による求心力を強化し、「グループ一丸経営」を推進していく。
具体的には、事業会社間のコミュニケーション活性化や本社機能の統合(共同購買、経理・人事事務等)、グループ会社間の業態変更やコラボなどを実施している。
もっとも、「グループ連邦経営」の要となる各事業会社の個性や自律性が失われることのないようメリハリをつけていく考えである。


(3) DX推進による生産性の向上・人財不足への対応
本社機能の効率化・高度化を推進していく。
2021年8月1日にDX推進室を新設し、2022年1月にはペーパーレス化の実行プランを策定したほか、ワークフロー化・経費精算システム、RPAの導入なども検討している。
また、ソフトバンク (TYO:9434)と飲食店のDXを目的としたパートナー契約を締結し、中期的なプロジェクトとしてAIやロボットの活用による業務効率化を進めている。


3. 数値計画
最終年度である2025年2月期の売上収益140,000百万円(3年間の平均増収率21.4%)、営業利益10,900百万円(同12.6%)、調整後EBITDA28,400百万円(同1.6%)を目指す計画である。
量より質を重視し、毎期30店舗の新規出店、最終年度の実質既存店売上高の2020年2月期比は90%と段階的な回復を見込んでいるが、重視する調整後EBITDAは、2024年2月期にコロナ禍前の水準(252億円)を超える想定となっている。


4. 弊社の注目点
弊社でも、コロナ禍をきっかけとした環境変化を迅速かつ的確に捉え、ポートフォリオの見直しやグループ連携の強化、DX推進等により再成長を目指す戦略には合理性があると評価している。
別の見方をすれば、そういった戦略にこそ、「グループ連邦経営」を展開してきた同社の本領が発揮されると言えるだろう。
コロナ禍の長期化により、2年続けて厳しい環境に置かれ、依然として先行き不透明感が払拭されていないものの、筋肉質なコスト構造への転換、財務基盤の整備、グループ連携の強化など、業績の早期回復及び再成長に向けて、この2年間に取り組んできたことの真価が問われる点においては、ここから本番を迎えることになる。
ウィズコロナの定着やアフターコロナを見据え、外食業界の在り方や構造が大きく変化していくなかで、同社がいかに変革をリードし、アドバテージを取っていくのか、今後の動向に注目したい。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


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