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三和HD Research Memo(1):2023年3月期から新長期ビジョン、中期経営計画をスタート

発行済 2022-06-15 15:21
更新済 2022-06-15 15:30
© Reuters.
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■要約

1. シャッター、ドアのトップメーカーで、海外展開も積極的
三和ホールディングス (TYO:5929)は、傘下に子会社100社を持ち、シャッター、ドアの分野でグローバルに事業展開している。
利益の7割近くを占める日本では、重量シャッター、軽量シャッターなどで市場シェアトップを誇る。
海外展開にも積極的で、欧米ではM&Aを活用して業容を拡大し、グループ業績に貢献している。
アジアでも中国、ベトナム、台湾などで事業を展開し、事業基盤の確立による収益貢献の拡大を急ぐ。


2. 2022年3月期決算は、修正予想を上回り、過去最高を記録
同社の2022年3月期決算は、売上高468,956百万円(前期比9.8%増)、営業利益35,487百万円(同7.3%増)の増収増益決算となった。
売上高・利益ともに修正予想を上回り、過去最高を記録した好決算であった。
売上高は、新型コロナウイルス(以下、コロナ禍)の影響があった前期から回復し、増収となった。
特に欧米は好調な住宅市場により増収に、また国内各社の売上も順調に推移した。
営業利益では、サプライチェーン問題や原材料価格の大幅上昇があったが、販売価格への転嫁や数量効果、生産性改善やコスト削減などにより、増益を確保した。
セクター別の営業利益を見ると、日本では、グループの中核会社であり国内利益の6割を占める三和シヤッター工業(株)が、材料費の高騰を売価アップによって吸収し、その他の国内子会社も数量増により増益となった。
米州では、好調な住宅市場を背景に、原材料高を販売価格転嫁と生産性改善により対応し、増益を確保した。
欧州では、コロナ禍からの住宅市場の回復を背景に、数量増効果と売価転嫁、生産性改善等により、大幅な増益となった。
アジアでは、前期の損失から小幅の黒字に転換した。
自己資本比率は52.2%と引き続き高い安全性を確保するとともに、ROEは12.0%で全産業平均を大きく上回る高い収益性を維持した。
また、好業績を反映して、配当を年間36.0円と前期比2.0円増配して、株主・投資家重視の経営姿勢を示した。


3. 2023年3月期は、大幅な増収増益で過去最高の連続更新を予想
2023年3月期については、売上高518,000百万円(前期比10.5%増)、営業利益39,000百万円(同9.9%増)と、前期の増加率を上回る増収増益により、過去最高の連続更新を予想する。
売上高は初の5千億円突破をめざし、海外比率50%超を見込む。
欧米は旺盛な需要と売価アップを、国内は再開発案件やサービス事業の伸びを見込み、連結として2桁の増収となる。
また、営業利益では、原材料価格の大幅上昇を見込むものの、数量効果や販売価格への転嫁を進めることで、増益を確保する。
ただ、例年、期初の業績予想は保守的であり、最終的には予想を上回って着地する可能性が高いと見られる。
セクター別営業利益では、日本は、先行投資や原材料価格上昇の影響から、前期比横ばいを見込む。
米州は、数量増や販売価格への転嫁により大幅増益を予想する。
欧州でも、販売価格への転嫁により大幅増益を予想するが、ウクライナ情勢の影響について不透明感が残る。
アジアは、数量増により最も高い増益率を見込む。
配当については、今期よりスタートした新中期経営計画のなかで、配当性向の目安を従来の35.0%から40.0%に引き上げ、年間45.0円と9.0円の増配を予定している。
また、成長のために必要な戦略投資を行い、手元資金を考慮しつつ自社株取得を検討するスタンスに変わりはない。


4. 「三和グローバルビジョン2030」、「中期経営計画2024」をスタート
前長期ビジョン「三和グローバルビジョン2020」(2014年3月期~2022年3月期)では、売上高が2013年3月期対比で約2,000億円増加、特に海外売上高は倍増した。
また、営業利益率は同2.3ポイント上昇などの成果をあげた。
ただ、サービスのスマート化やアジア事業の成長力強化などの課題も残した。
新たに2023年3月期から取り組む長期ビジョン「三和グローバルビジョン2030」では、“高機能開口部のグローバルリーダーへ”を掲げ、「中期経営計画2024」(2023年3月期~2025年3月期)では、(1)日・米・欧のコア事業(シャッター・ドア、サービス)の強化、領域拡大、(2)アジア事業の成長力強化、(3)防災・環境対応製品の拡充と製品・サービスのスマート化推進、(4)デジタル化とものづくり革新による生産性向上、(5)サステナビリティ経営の推進、などを基本戦略とする。
数値目標としては売上高5,800億円(年平均成長率7.3%)、営業利益450億円(同8.2%)、ROE13.5%(+1.5pt)など、主要指標は過去最高の更新を目指す意欲的な計画である。
計画達成に向けて、今後の基本戦略と数値目標の進捗状況に注目したい。


■Key Points
・シャッター、ドアのトップメーカーで、海外展開にも積極的
・ 2022年3月期決算は、増収増益で過去最高を記録。
グループ中核の日本が増益を確保し、海外も大幅増益に。
高い安全性と収益性を維持し、増配を実施するなど、株主・投資家重視の姿勢を示す
・2023年3月期は、前期を上回る大幅な増収増益を予想し、過去最高の連続更新を目指す。
日本では利益横ばいを予想する一方、海外で高い増益率を見込む。
配当性向の目安を40.0%に引き上げ、年間45.0円に増配の予定
・新長期ビジョンと中期経営計画2024をスタート。
5つの基本戦略の推進により、過去最高を更新する意欲的な数値目標の達成を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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