[東京 23日 ロイター] - 日経平均 .N225 前場終値 20202.08 +68.18 寄り付き 20227.28 安値/高値 20168.33─20252.12
東証出来高(万株) 141524 東証売買代金(億円) 14202.81
前場の東京株式市場で日経平均は3日続伸した。海外投資家からの資金流入期待が支えと なり買いが先行し、取引時間中としては15年ぶりに2万0200円台を回復。前日に付 けた年初来高値を更新した。ただ日本の4月製造業PMI速報値がさえない内容となった ことが重しとなったほか、高値圏では利益確定売りに押され伸び悩んだ。
前日の米国株式市場では主要3指数が上昇。ドル高/円安も進行するなど良好な外部 環境も支援材料となった。またきょうの寄り付き前に財務省が発表した4月12日―18 日の対外及び対内証券売買契約等の状況 (指定報告機関ベース)では、対内株式投資が 5952億円の買い越しとなった。
「日本株のパフォーマンスが上がっていることに対応し、海外勢がポートフォリオに 組み入れる動きが継続している」(国内証券)との声も聞かれ、日経平均は前日比で一時 118円高となった。
主力輸出株が堅調に推移したほか、証券株の上げが目立った。連日の上昇となってい た大手銀行株も買いが先行。ただ次第に上げ幅を縮め、三菱UFJ 8306.T は下げに転じ た。
こうしたなか、マークイットが発表した4月の日本の製造業PMI(購買担当者指数 、季節調整済み)速報値は49.7。昨年5月以来11カ月ぶりに50を下回った。「企 業業績や国内景気への期待感が先行しているだけに、日本株にはネガティブサプライズ。 株高の理由の一つがはく落することとなる」(丸三証券・経済調査部長の安達誠司氏)と の見方が出ている。 個別銘柄では新光電気工業 6967.T がしっかり。22日、2015年3月期の連結業 績予想を上方修正したと発表し、好感された。円安の進行に加え、スマートフォン・自動 車向けの部品需要の拡大が寄与した。
日本電産 6594.T は売り先行後に切り返した。前日に16年3月期の業績予想を発表 。営業利益などは過去最高を見込むものの、市場予想は下回った。「保守的な内容ととら えられ序盤は売られたが、今後の戦略に関する永守社長の発言が伝わり関心が向かったよ うだ」(中堅証券)という。
半面、オートバックスセブン 9832.T が軟調。22日に発表した2015年3月期業 績予想の下方修正を嫌気した。
東証1部の騰落数は、値上がり1034銘柄に対し、値下がりが654銘柄、変わら ずが192銘柄だった。
(長田善行)