[東京 13日 ロイター] - 日経平均 .N225 前場終値 19632.37 +7.53 寄り付き 19568.76 安値/高値 19494.70─19640.18
東証出来高(万株) 146774 東証売買代金(億円) 14038.43
前場の東京株式市場で日経平均は小幅に続伸。欧米金利の上昇に対する不安感から前 日の米国株が下落した流れを引き継ぎ、主力株を中心に軟調な滑り出しとなったが、売り 一巡後は押し目を買う動きが強まり切り返した。ただ、4月の米小売売上高など海外経済 指標を見極めたいという心理も働き、上値追いには慎重だった。TOPIXは4日ぶりの 反落となった。
日経平均は前日比で一時130円安となり、1万9500円を割り込む場面があった が、先物市場での買い戻しなどを受けて持ち直す動きを見せた。前日に続き5日移動平均 線(1万9509円86銭=13日前引け)が下値をサポートする底堅い展開となった。 海外金利の上昇に対する警戒感がくすぶる一方、米金利上昇によるドル高/円安の進行へ の期待感が支援材料となったという。
前引け時点では日経平均が前日比で0.04%高に対し、TOPIXは0.34%安 。ファーストリテイリング 9983.T が1.3%超の上げとなり、日経平均を下支えした。 下落局面では日銀がETF(上場投資信託)買いに動くとの思惑も広がったという。
ただ、市場からは「押し目買いはあっても、上値を追う投資家が足元ではそれほど多 くない」(東海東京調査センターのマーケットアナリスト・鈴木誠一氏)との声が聞かれ たほか、外部環境に不透明感がある中でユーロ圏の1━3月域内総生産(GDP)、米小 売売上高などの発表を控えていることも買い手控え要因となった。
個別銘柄ではダイキン工業 6367.T がしっかり。12日に発表した2016年3月期 連結業績の見通しは増収増益。同時に増配予想も発表し、好感された。15年3月期の期 末配当は従来の1株30円から60円(前期末27円)に増額。16年3月期の年間配当 予想は前年比10円増配の110円に設定した。
半面、北越紀州製紙 3865.T は続落。12日、連結子会社1社の会計処理に懸念を生 じさせる事実が発覚し、14日に予定していた決算発表を延期することを明らかにした。 不透明感の高まりから売り優勢となった。
東証1部の騰落数は、値上がり815銘柄に対し、値下がりが922銘柄、変わらず が142銘柄だった。
(長田善行)