[東京 22日 ロイター] - 日経平均 .N225 前場終値 20172.15 -30.72 寄り付き 20208.85 安値/高値 20160.83─20218.21
東証出来高(万株) 103915 東証売買代金(億円) 11771.86
前場の東京株式市場で日経平均は6日ぶりに反落した。前日までの連騰に対する警戒感に 加え、為替がドル安/円高方向に振れたことなどが重しとなった。週末要因も加わり、総 じて利益確定売りが優勢の展開。日銀の金融政策決定会合の結果発表と総裁会見を控える なかで、様子見姿勢も強まった。
日経平均は前日までに5日続伸。テクニカル指標面では過熱感は乏しいものの、直近 の急ピッチな上げに対する警戒感が広がった。前日終値と比べた下落率は日経平均が0. 15%に対し、TOPIXは0.35%。またTOPIXコア30 .TOPXC は0.52% となり、構成する30銘柄のうち25銘柄が下落した。ソフトバンク 9984.T は1.6% 超の上昇となったものの、主力株は総じて軟調な展開となった。
日銀の金融政策決定会合については、前回の4月30日に金融政策の現状維持が決定 された後、短期筋の先物売りが出て日経平均は今年最大の下げ幅となった。今回について も追加緩和なしとの見方が市場では優勢となっているが、前回の株安の経験から「慎重に ならざるを得ない」(国内証券)との声も聞かれ、指数は軟調にもみあう形となった。
一方、日本株に対する先高観は根強く、下げは限られている。エース経済研究所の子 幡健二社長は「来週月曜日の米国市場が休場で手掛けにくさもある。目先は利食い優勢と なっているが、日経平均の予想EPS(1株利益)は切り上がっており、ファンダメンタ ルズを反映した株高基調はまだ継続しそうだ」との見方を示している。
個別銘柄ではすかいらーく 3197.T が大幅安。同社は21日、4583万株の株式売 出しを決議したと発表した。売却するのは米投資会社のベインキャピタルなど。流通株数 の増加による需給悪化を懸念した売りが出た。米投資会社サーベラスが株式の一部を売却 することが明らかとなった西武ホールディングス 9024.T も急落した。
半面、新東工業 6339.T が年初来高値を更新。21日、自己保有株を除く発行済株式 総数の3.32%にあたる180万株、取得総額15億円を上限とする自社株買いを実施 すると発表した。需給改善や株主価値の向上に期待する買いが入った。
東証1部の騰落数は、値上がり770銘柄に対し、値下がりが947銘柄、変わらず が165銘柄だった。
(長田善行)