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サクシード Research Memo(8):事業環境は追い風となって成長を後押し

発行済 2022-12-20 17:48
更新済 2022-12-20 18:00
© Reuters.
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■業績動向

1. 2023年3月期第2四半期の業績動向
サクシード (TYO:9256)の2023年3月期第2四半期業績は、売上高1,485百万円(前年同期比14.3%増)、営業利益247百万円(同8.6%減)、経常利益246百万円(同12.0%減)、四半期純利益155百万円(同10.2%減)となった。


日本経済は、コロナ禍による行動制限が解除されたことなどにより経済活動は回復基調にあるものの、ウクライナ情勢の長期化や物価の上昇など、依然として不透明な状況が続いている。
同社の属する教育業界では、少子化や教育制度改革・大学入試改革、GIGAスクール構想による学校へのICT導入、コロナ禍をきっかけとするオンライン教育サービスに対するニーズの高まり、学校現場における教員不足や働き方改革など、大きな変革の時期を迎えている。
保育業界でも、保育施設が増える一方、保育士不足や保育の質の低下への懸念、小学生の子を持つ親の学童保育ニーズの拡大など様々な課題が生じている。
介護業界では、介護人材不足のなか、団塊世代が後期高齢者となる2025年問題や、それに伴う認知症高齢者の急速な増加が懸念されている。


こうした環境は、教育や保育、介護を事業領域に持つ同社にとって追い風となり、同社の成長を後押しする要因になったと考えられる。
加えて、個別指導教室の出店加速やオンライン家庭教師のプロモーション強化、地方自治体向け人材サービス拡充など積極経営を続けたことで、売上高は順調に拡大した。
一方、サービス拡大に向けた人員強化や積極的なプロモーション、人員強化に対応した本社増床など、先行投資的な費用が発生したため営業利益は減益となったが、第2四半期まではおおむね想定通りに進捗している模様である。



オンライン家庭教師とICT支援員派遣が成長ドライバー
2. 2023年3月期第2四半期の事業セグメント業績
2023年3月期第2四半期の事業セグメント別業績は、教育人材支援事業が売上高430百万円(前年同期比31.7%増)、セグメント利益87百万円(同7.6%減)、福祉人材支援事業が売上高225百万円(同6.1%増)、セグメント利益69百万円(同12.7%増)、個別指導教室事業が売上高557百万円(同10.8%増)、セグメント利益150百万円(同10.3%増)、家庭教師事業が売上高273百万円(同6.2%増)、セグメント利益52百万円(同11.5%減)となった。


教育人材支援事業では、Withコロナへシフトするなかで、ICT支援員派遣サービスと部活動の運営受託サービスが、いずれも売上高で1.5倍~1.6倍の伸びとなるなど好調を継続した。
ICT支援員はGIGAスクール構想による教育現場のDX化という環境を背景に地方自治体からの受注が増加、部活動も私立学校を中心に新規顧客の開拓が進んだことが要因である。
一方、4月がスタートとなる塾講師や学校教員をはじめとする人材派遣は、Withコロナへのシフトが期中だったことなどにより横ばい圏にとどまったが、来期へ向けては増加が期待されている。
利益面では、今後の成長に向けた人的投資の積極化や新規登録者獲得のための募集費など先行投資的費用が増加して利益を抑えた。
また、収益安定化のために派遣の売上比率を増やし紹介の売上比率を減らしたことも、採算の低下につながった。
福祉人材支援事業では、コロナ禍で新規紹介数が伸び悩むなど事業環境が厳しかった介護向けサービスで事業運営の効率化を進めた。
しかし保育向けサービスは、紹介、派遣ともに順調に拡大し、福祉人材支援事業全体の増収増益をけん引した。


個別指導教室事業は、2022年3月に「つきみ野校」と「弥生台校」、7月に「中川校」を開校し、2023年3月期第2四半期末の個別指導教室数は26(うち「ペンタスKids」1)となった。
新規3校舎はいずれも順調に立ち上がって在籍生徒数を押し上げるとともに、既存校舎も期首の在籍生徒数が前年同期を上回るなど好調に推移、一方客単価が上昇したこともあって採算が改善し、売上高・利益ともに増加した。
家庭教師事業は、オンライン家庭教師サービスの市場拡大に伴う会員数の増加により、家庭教師サービス全体の会員数は前年同期比2ケタ以上の増加と想定以上に好調となった。
なお対面式は、オンライン式へのシフトもあって微減となった。
一方、オンライン家庭教師サービスの需要拡大に伴い、人的資本を投下するとともに、従来は首都圏や関西圏に限られていたプロモーションを全国に拡大したことで広告宣伝費が増加、利益は前年同期比で減少となった。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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