[マニラ 16日 ロイター] - フィリピン中央銀行は16日、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ6.00%とした。14年ぶりの高水準にあるインフレの抑制に向け、追加利上げも示唆した。
ロイターが今週まとめたエコノミスト調査では、24人中13人が50bpの利上げを、11人は25bpの利上げを見込んでいた。
利上げは昨年以降8回目、50bpの利上げは2回連続となる。
1月のインフレ率が前年比8.7%で14年ぶりの高水準だったことを受け、中銀は23年の平均インフレ率予想を4.5%から6.1%に、24年は2.8%から3.2%に引き上げた。
メダラ総裁は会見で「政策金利の引き上げは、インフレ期待が2─4%の目標からさらに離れるのを防ぐ」と述べ、インフレが2024年に目標未達となるリスクを減らすために、強力な追加措置が必要との認識を示した。
「次回(3月23日)会合で利上げを見送ることはなさそうだ」と述べ、3回目、そしておそらくは4回目の50bp利上げの可能性を排除するのは難しいとした。
一段の引き締めを想定しながらも、蓄積された需要が寄与し今年の成長は堅調を維持すると予想した。
キャピタル・エコノミクスは、今回の決定を受け、年内にさらに2回の25bp利上げを予想し、利下げの可能性はないとした。