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アーバネット Research Memo(6):下期偏重の予算編成により上期は減収減益となったが、計画どおりに推移

発行済 2023-03-09 15:16
更新済 2023-03-09 15:31
© Reuters.
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*15:16JST アーバネット Research Memo(6):下期偏重の予算編成により上期は減収減益となったが、計画どおりに推移 ■業績動向

2. 2023年6月期上期の業績概要
アーバネットコーポレーション (TYO:3242)の2023年6月期上期の業績は、売上高が前年同期比6.6%減の5,826百万円、営業利益が同49.4%減の202百万円、経常利益が同84.0%減の49百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同82.5%減の32百万円となった。
下期偏重の予算編成により減収減益となったが、売上高・利益ともに計画どおりに推移している。


売上高は、主力の「不動産事業」が減収となった。
その内訳を見ると、1) 「不動産開発販売」における販売戸数は4棟149戸(前年同期比52戸減)に減少した。
通期の販売計画(11棟586戸)に対する進捗も低い水準となっているが、プロジェクトの竣工時期(売上計上時期)が下期に集中していることに起因しており、計画どおりの展開と言える。
引き続き、海外からの資金流入を含め、都心の投資用物件に対する投資需要は堅調のようだ。
一方、2) 「不動産仕入販売」については上期の実績はなかった(前年同期は中古マンション等の買取再販が2戸)。
3) 「その他(不動産仲介及び不動産賃貸業)」は若干減収となったものの、賃貸収益物件の安定稼働により底堅く推移している。


一方、「ホテル事業」については、国内旅行需要の回復やインバウンドの増加により、客室単価・稼働率が大きく改善し増収を確保した。
上期を通じて損益分岐点を上回る水準には至らなかったが、足元では単月黒字化を実現しており、通期での黒字化も視野に入ってきた。


利益面でも、減収による収益の下押しに加え、人件費の増加等に伴う販管費の拡大により営業減益となった。
営業利益率は3.5%(前年同期は6.4%)に低下しているが、利益率の高いプロジュクトの販売が下期に集中していることが理由であり、通期では大きく改善に向かう想定となっている。
今後も、金融環境や市場動向の変化に十分留意しながら、物件ごとに販売のタイミングを見計らい、プロジェクト利益の最大化(売上総利益率の上振れ)を図っていく方針である。


財政状態については、積極的な用地購入に伴う棚卸資産(仕掛販売用不動産)の増加により、総資産は前期末比12.5%増の42,864百万円に拡大した。
一方、自己資本については配当金の支払い等により同2.0%減の12,545百万円に減少したことから、自己資本比率は29.3%(前期末は33.6%)に低下した。


キャッシュ・フローの状況については、1) 棚卸資産の増加により営業キャッシュ・フローが大きくマイナスになったほか、2) 投資キャッシュ・フローについても不動産開発目的のM&Aによりマイナスとなった。
一方、3) 財務キャッシュ・フローは長期借入金によりプラスとなったが、それらの結果、現金及び現金同等物は前期末比2,911百万円減の5,573百万円に減少した。


3. パイプラインの状況
2023年6月期上期においては、積極的な用地仕入により都心好立地の8件(M&Aによる用地取得分は含まず)を取得することができた※1。
その結果、2022年12月末のパイプライン(開発物件)の状況は、2023年6月期下期の販売予定分437戸に加え、来期(2024年6月期)以降の販売予定分として1,400~1,500戸程度(弊社推定)※2を確保しており、しばらくは高い業績水準を維持することが可能であると弊社では評価している。
都心部における用地の取得競争はさらに激化しており、困難な仕入環境が続いているが、同社では土地仕入要員の採用を進めるとともに、金融環境や不動産市況を注視しながら、都心好立地の土地を選別購入していく方針である。


※1 城東2件、城西2件、城南3件、城北1件とバランスよく取得できている。

※2 2022年6月期までの取得分(約1,010戸)に、2023年6月期上期の用地取得分(8件で合計約400~500戸と弊社推定)を加えて算出した。



4. 2023年6月期上期の総括
以上から、2023年6月期上期を総括すると、前年同期比で減収減益になったとはいえ、竣工時期の影響によるものであり、決して業績の後退を示すものではないことに注意が必要である。
一方、都心好立地における用地取得が困難な状況にあるなかで、独自の用地情報収集などにより、8件の用地仕入や不動産開発を目的としたM&Aを実現した点は、今後の持続的な成長に向けて評価すべき成果と言えよう。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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