[ベルリン 14日 ロイター] - ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の広報担当は14日、中核の乗用車ブランドであるVWについて、売上高利益率6.5%の達成を目指し、2026年までに100億ユーロ(108億3000万ドル)に上る節約とコスト削減を実施すると発表した。
アルノ・アントリッツ最高財務責任者(CFO)は同日、リンクトインへの投稿で、目標を達成するため乗用車ブランドだけでなく、傘下のスペインのセアト、その高級車ブランド「クプラ」、チェコのシュコダの生産効率を改善し、製品群を合理化すると説明した。その上で「VWグループは収益性とキャッシュフローにこれまで以上に力を入れる」と強調した。
広報担当は100億ユーロの節約分がすべて直接収益増につながるわけではないとし、この資金の配分方法はまだ決まっていないと付け加えた。
VWブランドの責任者、トーマス・シェーファー氏は5月半ばに従業員に宛てた社内メモで、中核ブランドをより強固にするために全面的な見直しを計画していると述べていた。
第1・四半期の利益率は前年同期の3.6%から3%に低下し、シェーファー氏は景気後退(リセッション)リスクや地政学的紛争、不安定なサプライチェーン(供給網)、原材料とエネルギー価格の高騰を理由に挙げた。
VWは21日に開催される資本市場説明会で、グループ全体の新たな財務目標と企業戦略の更新を発表する。