■2015年3月期トピックス
(3)医療関連事業
日本トリム (TOKYO:6788)の医療関連事業では、組織再編を実施した。 今まで遺伝子関連事業を統括していたトリムジン ホールディングスをトリムメディカル ホールディングスに改称し、医療関連事業全体を統括する持ち株会社にした。
これによって、米国の遺伝子診断薬事業を展開しているトリムジン コーポレーション(US)と、臍帯血保管事業を行っているステムセル研究所の2子会社は、トリムメディカル ホールディングスの傘下に置かれた。
医療関連事業を機動的に運営できるようになったほか、上場を目指す体制を整えた。
同社では、電解水透析及びMGO測定事業もホールディングスの傘下に入れることも検討する。
さらに、M＆Aも視野に医療関連事業の世界展開を加速させ、早期にウォーターヘルスケア事業と並ぶ規模の事業にまで育成していきたいとしている。
このほか、臍帯血関連では、2014年11月には「再生医療等の安全性の確保に関する法律」が施行され、大阪市立大学の研究グループが自己臍帯血を利用した新生児低酸素虚血症脳症の臨床試験を開始、また高知大学では私的バンクの臍帯血を臨床試験に使用可能になるなど、再生医療の取組が活発化している。
これらにより、同社の臍帯血関連のビジネスは今までの臍帯血の保存から再生医療に拡大する素地ができた。
（執筆：フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光）