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森六 Research Memo(3):自動車部品の「メーカー機能」と、化学分野における「商社機能」を併せ持つ

発行済 2023-07-10 12:43
更新済 2023-07-10 12:46
© Reuters.
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*12:43JST 森六 Research Memo(3):自動車部品の「メーカー機能」と、化学分野における「商社機能」を併せ持つ ■事業概要

2. 事業内容
森六ホールディングス (TYO:4249)は純粋持株会社であり、事業セグメントは、森六テクノロジーを中核会社とする「樹脂加工製品事業」と森六ケミカルズを中核会社とする「ケミカル事業」の2つで開示されている。
事業セグメント別売上高比率(2023年3月期実績)は、樹脂加工製品事業が79.0%、ケミカル事業が21.0%であった。
営業利益比率(同、セグメント間消去前)は、前者が6.0%を、後者が94.0%であったが、様々な要因で樹脂加工製品事業の利益が極端に落ち込んだ結果である。


同社は、世界14ヶ国、60拠点でビジネスを展開するグローバル企業である。
所在地別売上高比率(2023年3月期)は、日本24.3%、北米44.5%、アジア31.2%となっており、バランスの取れた地域ポートフォリオを形成している。


樹脂加工製品事業とケミカル事業の概要は以下のとおりである。


(1) 樹脂加工製品事業
樹脂加工製品事業は国内外連結子会社13社及び関係会社1社で構成されており、森六テクノロジーを中心に、主に自動車用樹脂部品を製造しているが、約95%がホンダ向けである。
残りの約5%は、VW、日産自動車 (TYO:7201)、など他の自動車会社向けだが、今後はこれらホンダ以外を伸ばす計画だ。
ホンダ向けが中心であることから、海外、国内ともにホンダの生産拠点に隣接して開発及び生産拠点を有している。
また、すべての生産拠点で同じ品質の製品を生産することができ、サプライチェーンにおけるリスクにも対応している。


同社は、単に取引先から発注を受けて製品を製造するだけでなく、製品企画から設計、金型設計・熟成、試作・試験、量産に至るまで一貫して行っており、強固な生産・開発体制を構築している。
社内においては、営業段階から、技術研究所、生産技術部、品質保証部などの関連部署が連携することで顧客のニーズを正確に把握し、柔軟できめ細かな対応を可能としている。
また「環境保護」の観点から、製造現場レベルでのリサイクルだけでなく、企画段階から、後工程でのリサイクル性まで考慮した商品開発を行っている。


製品ラインナップは、四輪自動車用樹脂成形部品から二輪用外装部品、機能部品まで幅広い。
市場ニーズに基づく提案型の開発を推進しており、世界中の工場で、品質基準を守って製品が量産されている。


同社の樹脂加工製品事業の強みは、付加価値を高める技術力である。
CAE(Computer Aided Engineering)解析による先端技術と匠の熟練技術を融合させた「金型熟成」、時代のニーズを先取りした樹脂部品の「軽量化・薄肉化」、高級感やデザイン性の高い内装部品に仕上げる業界トップレベルの「加飾フィルム技術」、高い外観品質と耐久性を実現した「塗装技術」などが同社の樹脂加工製品事業の強みであり、これらの技術によって製品の付加価値を高めることが差別化戦略となっている。


(2) ケミカル事業
ケミカル事業は国内外連結子会社14社及び関係会社5社で構成されており、森六ケミカルズを中心に、化学品の販売、輸出入さらに一部製品の製造を行っている。
樹脂加工製品事業とは対照的に、仕入・販売を合わせた取引先は約4,000社にのぼる。
「ファインケミカル」「コーティング」「生活材料」「電機・電子」「自動車材料」「樹脂加工製品」の6分野で幅広く事業展開している。
当部門は、「商社事業」に加えて、独自の技術力を持つグループ会社と連携し製品を開発・加工・製造する「ものづくり事業」(製造事業)も行っている。


商社事業においては、「トレーディング」「マーケティング」「物流」に加えて、樹脂加工技術を持つ森六テクノロジーと連携することで、成形部品による実物テストにグループ内で対応している。
ものづくり事業では、安全、衛生、精密など優れた機能性を有し、主に医療、食品、電子分野などで使われる「高機能多層フィルム」が主力製品となっている。
コア技術の「共押出」は、2台以上の押出し機を使用し、同種あるいは2種以上の異なる樹脂を複層的に押し出すことによって多層フィルムを製造する技術である。
なかでも医療用の高機能多層フィルムは、主に点滴バッグに使用されており、バッグ内が2~4室に分かれ、使用する直前に圧力をかけると薬剤が混ざる仕組みになっている。
薬剤取り違えミスの防止や、医療スタッフの作業負荷軽減につながる商品として国内で高いシェアを占めており、最新の自動化設備により高い生産性と品質を実現している。
こうした技術により、同製品を手掛ける四国化工(株)はケミカル事業の営業利益の約3割を占めている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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