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データアプリ Research Memo(5):2023年3月期は期初計画を上回り2ケタ営業・経常増益で着地

発行済 2023-08-04 13:05
更新済 2023-08-04 13:31
© Reuters.
3848
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*13:05JST データアプリ Research Memo(5):2023年3月期は期初計画を上回り2ケタ営業・経常増益で着地 ■業績動向

1. 2023年3月期連結業績の概要
データ・アプリケーション (TYO:3848)の2023年3月期の連結業績は、売上高が前期比8.5%増の2,496百万円、営業利益が同11.1%増の491百万円、経常利益が同10.6%増の507百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同33.2%減の215百万円だった。
親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失の計上で減益となったが、安定収益源のリカーリングの拡大が牽引して増収、売上総利益率の上昇も寄与して2ケタ営業・経常増益で着地した。


売上総利益は9.4%増加し、売上総利益率は同0.6ポイント上昇して71.3%となった。
販管費は同8.8%増加し、販管率は同0.1ポイント上昇して51.7%となった。
販管費で計上する研究開発費は同12.5%増加した。
この結果、営業利益率は同0.5ポイント上昇して19.7%、経常利益率は同0.4ポイント上昇して20.3%となった。
なお、2023年12月予定の本社移転に伴い、特別損失を合計190百万円(固定資産除却損22百万円、事務所移転費用167百万円)計上した。


期初計画(2022年5月16日付公表値、売上高2,350百万円、営業利益330百万円、経常利益345百万円、親会社株主に帰属する当期純利益241百万円)との比較では、売上高は146百万円、営業利益は161百万円、経常利益は162百万円それぞれ上回り、親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失計上で25百万円下回った。



リカーリングが拡大基調
2. 売上動向
売上高の内訳は、リカーリングがサブスクリプション型の好調で前期比13.9%増の1,866百万円、パッケージがサブスクリプション型へのシフトで同4.4%減の614百万円、サービスその他が同21.1%減の15百万円だった。
リカーリングの売上構成比は同3.6ポイント上昇して74.8%となった。
またサブスクリプション・パッケージ売上を製品別に見ると、戦略製品の合計売上高(パッケージ及びサブスクリプションなどの合計値)は同43.0%増の497百万円(「ACMS Apex」が同48.8%増の471百万円、「RACCOON」が同22.8%増の19百万円、「ACMS WebFramer」が同58.6%減の6百万円)で、その他製品(「ACMS B2B」など)の売上高は同0.5%減の592百万円だった。
注力している「ACMS Apex」の売上が、サブスクリプションモデルでのサービス提供強化などにより大幅伸長し、サブスクリプション・パッケージ売上における構成比も同9.7ポイント上昇して43.3%となった。



高い財務健全性を維持
3. 財務の状況
財務面で見ると、2023年3月期末の資産合計は前期末比404百万円増加して5,288百万円となった。
主に、現金及び預金が46百万円減少、差入保証金が71百万円減少した一方で、その他流動資産が191百万円増加、投資有価証券が455百万円増加した。
投資有価証券の増加は、サステナビリティ経営の一環として、主に日本郵政(株)が発行する「グリーンボンド」、及び独立行政法人日本学生支援機構が発行する「ソーシャルボンド」への投資によるものである。
負債合計は同201百万円増加して1,247百万円となった。
主に、未払法人税が76百万円減少した一方で、未払金が234百万円増加、長期借入金が75百万円増加した。
純資産合計は同202百万円増加して4,040百万円となった。
主に利益剰余金が83百万円増加、その他有価証券評価差額金が108百万円増加した。
この結果、自己資本比率は同2.2ポイント低下して76.4%となった。
自己資本比率がやや低下したが引き続き70%台と高水準であること、キャッシュ・フローの状況にも特に懸念材料が見当たらないことなどから、高い財務健全性が維持されていると弊社では評価している。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

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