[シドニー 25日 ロイター] - オーストラリアにある米シェブロンの液化天然ガス(LNG)施設の労働組合は25日、賃金や労働条件を巡る要求が満たされずストが決行された場合、会社側は数十億ドルの損害を被る可能性があると警告した。
警告したのはオーストラリア海事労組などでつくる「オフショア・アライアンス」。豪ウッドサイド・エナジーは前日、同国最大のLNGプロジェクト「ノースウェストシェルフ(NWS)」の労使交渉で、賃金などに関する基本合意がまとまったと発表。ストによる操業停止を回避する見通しとなった。オフショア・アライアンスはシェブロン、ウッドサイドのLNG施設の労働者を代表している。
シェブロンのLNG施設「ゴーゴン」と「ウィートストーン」の労働者は24日に投票で、組合にスト招集権限を与えることを決議した。
ノースウェストシェルフ、ゴーゴン、ウィートストーンのプロジェクトは合わせて、世界のLNG供給量の10分の1前後を占めている。
労組は25日、シェブロンの経営陣について「彼らの愚かさによって、生産と利益の損失が数十億ドルに達しようとしている」などとフェイスブックに投稿した。