Jonathan Stempel
[ニューヨーク 30日 ロイター] - 米ニューヨーク(NY)州のジェームズ司法長官は30日、トランプ前大統領らを相手取って起こした金融詐欺を巡る民事訴訟で、裁判が始まる前であってもトランプ氏の責任を認めるよう判事に求めた。
州裁判所に提出した書類の中で、トランプ氏が銀行や保険会社に虚偽の書類を提出し、純資産を最大22億3000万ドルも過大に申告して詐欺を働いたと主張。2011年から21年まで、同氏と一族企業が虚偽で誤解を招くような資産報告書を「繰り返し、持続的に不正に使用」したことを証拠が示していると述べた。
トランプ氏側代理人も直後に、訴訟全体を却下するよう書面で要請。ジェームズ氏が提出した証拠には誰かが損害を被ったということが示されていないなどと訴えた。
ジェームズ氏は、トランプ氏はローンや保険でより良い条件を不正に得るためにこのようなことをし、不正行為は銀行、保険、不動産市場の誠実な参加者を傷つけたとしている。
州地裁の初弁論は10月2日に予定されている。
この訴訟はトランプ氏が20年大統領選結果を覆そうとしたとして起訴された件も含む4件の刑事訴訟とは別のもの。