［１５日 ロイター］ - 米アルファベット傘下グーグルは、利用者の位置情報を同意なく追跡し、データを使用したとして米カリフォルニア州および個人らが起こした訴訟に計１億５５００万ドルを支払って和解することに同意した。
グーグルは利用者が個人用端末で「位置情報履歴」の設定をオフにした場合でも「プロファイリング」して広告の標的にすることができていたとされ、利用者が望まなかった広告をブロックできないようにして利用者を欺いたと非難されている。
カリフォルニア州のロブ・ボンタ司法長官は声明で「グーグルは利用者が位置情報追跡を拒否した場合には追跡しないと言いながら逆のことをし、自社の商業的利益のために利用者の行動を追跡し続けていた」と指摘し、「これは容認できない」と言及した。
うちカリフォルニア州との和解ではグーグルが９３００万ドルを支払うとともに、利用者の居場所をどのように追跡し、収集したデータをどのように使っているのかに関してより多くの情報を開示することを求めている。
個人らとの和解ではグーグルが６２００万ドルを支払い、弁護士費用を差し引いた後、裁判所が承認したインターネットのプライバシーに関する問題を追及している複数の非営利団体（ＮＰＯ）に寄付される。
原告側の弁護士は、個人用端末を持つ米国の約２億４７７０万人の成人に金銭を分配するのは「実現不可能」なため、ＮＰＯの寄付は理にかなうと表明した。