Maggie Fick
[コペンハーゲン 3日 ロイター] - デンマークの持ち株会社ノボ・ホールディングスのカシム・クタイ最高経営責任者(CEO)は3日、議決権の76.9%を保有する製薬大手ノボ・ノルディスクの肥満症薬「ウゴービ」の好調な販売が強力な追い風になるとの見方を示した。コペンハーゲンで記者団に語った。
クタイ氏はウゴービなど薬品の生む利益が今後数年間で120億ドル余りに達するとの予想を示し、「予測通りになれば、向こう10年間にわたって大量の資金が流れ込み、うまくいけば金額はもっと大きくなる」と述べた。
ノボ・ホールディングスの経営体制と運営方針は強固だと確信しており、保有資産の猛烈な増加に対処できると「慎重ながら楽観的だ」と述べ、今後の運営に自信を見せた。
ノボ・ノルディスクはウゴービを発売した2021年6月以来、株価が3倍近くに跳ね上がり、先月には時価総額が仏高級ブランドLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)を抜いて欧州最大となった。
ベレンバーグとロイターの試算によると、ノボ・ホールディングスの親会社ノボ・ノルディスク財団が2022―26年に受け取る利益は約125億ドルと、ウゴービ発売前にあたる18―21年のほぼ2倍に膨らむ見通し。