Miho Uranaka
[東京 23日 ロイター] - ニデック(旧日本電産)が23日に発表した2023年4―9月期の連結決算(国際会計基準)は、営業利益が前年同期比20.1%増の1157億円だった。同期間として過去最高益で、会社予想の1000億円も上回った。増収に加えて為替円安の恩恵や前期に実施した構造改革による固定費の大幅な低減なども利益を押し上げた。
売上高は、1兆円予想を上回り1兆1606億円だった。純利益は為替差益約260億円を計上したことで計画値の740億円を43%上回った。いずれも同期間で過去最高を更新した。
第2・四半期(7ー9月期)の業績は、中国の電気自動車(EV)市場で成長率が低下した一方で、グローバル自動車生産台数の回復やIT機器関連需要に底打ちの兆候がみられることから直前四半期(4―6月期)から売上高が5%伸びた。四半期で過去最高だった。
一方、営業利益は車載事業でEV向けのモーターと減速機、インバーターを一体化した駆動モジュール「E-Axle」(電動アクスル)における製品ラインナップ拡充のための開発費がかさむなどしたため7.5%減少した。
24年3月期通期の連結営業利益見通しは2200億円(前年比約2.2倍)と従来予想を据え置いた。事業環境全般の不透明感が高まっているほか、IT機器などの本格回復に時間を要する可能性があるとしている。IBESがまとめたアナリスト22人のコンセンサス予想の平均値は2245億円だった。