[ソウル 26日 ロイター] - 韓国の半導体メモリー大手SKハイニックスが26日発表した第3・四半期決算は赤字幅が前期から縮小した。人工知能(AI)向け需要が好調だった。
営業損益は1兆8000億ウォン(13億3000万ドル)の赤字だった。前年同期は1兆7000億ウォンの黒字だった。
赤字は4四半期連続だったが、第1・四半期の3兆4000億ウォン、第2・四半期の2兆9000億ウォンから縮小した。
LSEGがまとめた20人のアナリスト予想は1兆7000億ウォンの営業赤字だった。
売上高は前年同期比18%減の9兆1000億ウォンだった。
同社は声明で「生成AIブームに伴いDRAM事業は今後も改善が見込める。NANDフラッシュ事業でも改善の兆しが見られる」と説明した。
サムスン電子も31日に第3・四半期決算を発表する。明るい業界見通しを示すかが注目されている。
メモリーチップ業界は昨年以降低迷が続いており、アナリストはSKハイニックスのNANDフラッシュ事業は第3・四半期に約2兆ウォンの損失を計上したと指摘している。
一方、高帯域幅メモリー(HBM)半導体のような最先端のDRAMチップは、急拡大する生成AI分野からの需要が旺盛。
SKハイニックスはHBM3チップ開発で競合をリードしており、AI向け半導体分野を主導するエヌビディアを顧客としている。
SKハイニックスはキオクシアホールディングスと米ウエスタンデジタル(WD)のフラッシュメモリー事業統合計画について質問されたのに対し、現時点で同意していないと述べた。詳しい理由は明らかにしなかった。SKハイニックスは両社と競合関係にあるほか、キオクシアに間接出資している。