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インテージホールディングスは24年6月期1Q大幅減益だが通期営業・経常増益予想

発行済 2023-11-09 10:09
更新済 2023-11-09 10:35
© Reuters.  インテージホールディングスは24年6月期1Q大幅減益だが通期営業・経常増益予想
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[日本インタビュ新聞社] - (決算速報)

インテージホールディングス<4326>(東証プライム)は11月8日の取引時間終了後に24年6月期第1四半期連結業績を発表した。一部顧客の予算縮小などの影響で微増収にとどまり、経費や人件費などコスト増加をカバーできず大幅減益だった。ただし通期予想を据え置いた。成長戦略推進や需要回復などで営業・経常増益予想としている。NTTドコモとの資本業務提携によるシナジー効果も期待される。第1四半期の進捗率は低水準だが、積極的な事業展開により通期ベースで収益拡大を期待したい。株価はTOBが終了して急反落の形となったが、従来のボックスレンジに回帰して売り一巡感を強めている。目先的には第1四半期の大幅減益を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが、下値限定的だろう。

■24年6月期1Q大幅減益だが通期営業・経常増益予想据え置き

24年6月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比1.3%増の143億06百万円、営業利益が65.4%減の1億98百万円、経常利益が65.3%減の3億14百万円、親会社株主帰属四半期純利益が78.3%減の1億50百万円だった。

消費財メーカーの一部顧客の予算縮小などの影響で微増収にとどまり、経費や人件費などコスト増加をカバーできず大幅減益だった。営業利益3億75百万円減益の要因分析は、増収効果で+1億87百万円、変動費で+1億62百万円、人件費で▲1億75百万円、経費(協和企画の大型案件獲得に伴う商品仕入・データ購入費用の増加など)で▲4億30百万円、投資(CXマーケティングプラットフォームおよびSCI刷新に係る費用など)で▲1億19百万円だったとしている。

マーケティング支援(消費財・サービス)事業は売上高が1.8%減の90億15百万円、営業利益が2億95百万円の損失(前年同期は1億12百万円の利益)だった。主力のパネル調査は堅調だったが、カスタムリサーチが消費財メーカーの一部顧客の予算縮小の影響で低調だった。売上高が計画を下回り、投資費用の増加も影響して大幅減益だった。

マーケティング支援(ヘルスケア)事業は、売上高が2.0%増の33億53百万円だが、営業利益が31.9%減の2億55百万円だった。全体としては小幅増収だが、リサーチ事業の収益性の高い分野での売上減少により減益だった。

ビジネスインテリジェンス事業は、売上高が17.4%増の19億38百万円、営業利益が176.1%増の2億39百万円だった。大幅増収増益だった。旅行業界を中心にSI案件の受注が順調だった。

通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が23年6月期比5.1%増の645億円、営業利益が5.7%増の40億円、経常利益が5.6%増の43億円、親会社株主帰属当期純利益が14.4%減の30億円としている。配当予想は23年6月期比1円増配の43円(期末一括)としている。予想配当性向は54.6%となる。

成長戦略推進や需要回復などで営業・経常増益予想としている。NTTドコモとの資本業務提携によるシナジー効果も期待される。第1四半期の進捗率は低水準(売上高22%、営業利益5%、経常利益7%、親会社株主帰属当期純利益5%)だが、積極的な事業展開により通期ベースで収益拡大を期待したい。

■株価は下値限定的

株価はTOBが終了して急反落の形となったが、従来のボックスレンジに回帰して売り一巡感を強めている。目先的には第1四半期の大幅減益を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが、下値限定的だろう。11月8日の終値は1684円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS78円80銭で算出)は約21倍、今期予想配当利回り(会社予想の43円で算出)は約2.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS808円17銭で算出)は約2.1倍、そして時価総額は約681億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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