[東京 10日 ロイター] - ソニーグループが続落し、一時前営業日比4%超安となった。9日に発表した2024年3月期の連結業績予想(国際会計基準)が市場予想を下回り、売りが先行している。市場では「足元ではコンセンサスを下回り短期・投機的な売りが出ているが、業績の吟味はこれから」(国内証券ストラテジスト)との声があった。
連結営業利益見通しは前期比10.2%減の1兆1700億円で据え置き、IBESがまとめたアナリスト23人によるコンセンサス予想の平均値1兆2210億円を下回った。ゲーム分野では自社制作以外のゲームソフトウエアの販売増や為替のプラス効果などで、売上高見通しは2000億円引き上げ、12兆4000億円とした。
映画分野では、全米俳優組合などのストライキの影響で売上高・営業利益見通しともに下方修正。半導体分野も先行投資で苦戦している。ゲーム機「プレイステーション(PS)5」は今期、過去最高の2500万台の出荷目標を掲げるが、4―9月期は820万台となっており「目標達成への期待はやや下がっているが、PS5は年末商戦など季節性のある商品。本格的な織り込みはこれから進む」(同)という。