Martin Coulter
[ロンドン 17日 ロイター] - 欧州連合(EU)の最高裁判所に当たる欧州司法裁判所が17日までにX(旧ツイッター)に投稿したところによると、米アップルがEU欧州委員会によるデジタル市場法(DMA)の「ゲートキーパー(門番)」指定に異議を申し立てた。
欧州委員会はアップルやマイクロソフト、アルファベット傘下のグーグル、アマゾン・ドット・コム、メタ(旧フェイスブック)、中国の字節跳動(バイトダンス)が運営するTikTok(ティックトック)の計6社を指定し、計22のサービスも適用対象に指定した。
同法は、アプリを利用する際の各プラットフォーム間移動を従来よりも容易にするのが狙い。競合するメッセージアプリ間でやり取りができることを義務付けたほか、利用者に端末にプリインストールするアプリを選ばせる。
アップルの異議の詳細な内容は公表されていないものの、ブルームバーグ通信が既に報じたところでは、アップルはアプリ販売市場「アップストア」のゲートキーパー指定に異論を申し立てる方針だったという。
アップルはロイターの取材に対しコメントしなかった。
ゲートキーパー指定を巡ってはアプリ「メッセンジャー」と「マーケットプレイス」の両サービスで指定を受けたメタが既に異議を申し立てた。ただ、同じく指定された「フェイスブック」や「ワッツアップ」、「インスタグラム」については、異議申し立てに含めなかった。
TikTokも申し立てた。同社は「欧州で5年余りの間われわれが運営してきたプラットフォームは決してゲートキーパーでなく、まず間違いなく言えるのは、一段と定着したプラットフォーム企業に挑む最も有能なチャレンジャーということだ」と表明している。