Maki Shiraki
[東京 22日 ロイター] - 日本自動車工業会(自工会)は22日、次期会長として、いすゞ自動車会長の片山正則氏が就くと発表した。現会長の豊田章男氏(トヨタ自動車会長)の任期満了は2024年5月だったが、年内で退任し、片山氏が同年1月に就任する。
自工会の会長はトヨタ、ホンダ、日産自動車の乗用車メーカー大手3社の社長や会長が1期2年交代で務めるのが慣例だった。1967年の自工会設立以来、商用車メーカーから会長が就任するのは初めて。
豊田会長は、自工会の会見で片山氏の選出理由として、トラックドライバーの時間外労働時間に上限が課されることで輸送能力不足などが生じる「2024年問題」をはじめ、「物流・商用車領域は運行管理やエネルギーマネジメントなど未来に向けて皆が協力すべきテーマが多い」と指摘。1月から新体制になることについては、2024年問題などを念頭に「解決すべき課題とのタイミングを合わせた」と説明した。
片山氏も、喫緊の課題を解決するためには「商用領域が当面のペースメーカーになるべきとの議論になり、今回の新体制となった」と述べた。
新体制での副会長は、日産の内田誠社長、ホンダの三部敏宏社長、トヨタの佐藤恒治社長、スズキの鈴木俊宏社長、ヤマハ発動機の日高祥博社長、自工会の永塚誠一専務理事が引き続き務める。
豊田氏は18年5月に会長に就任し、異例の3期目として続けていた。自動車産業の大変革期を乗り切るべく、同じリーダーのもとで取り組みたいという声を受け、任期を延長していた。
11月5日に閉幕した初の「ジャパンモビリティショー」(旧東京モーターショー)に関しては、来場者数が111万2000人と目標の100万人を超えたことを受け、豊田氏は「主催者としては成功と言っていい」と話した。