[東京 11日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比668円80銭高の3万5110円52銭と、続伸した。日経平均は連日の取引時間中のバブル崩壊後高値を更新したほか、心理的節目の3万5000円を1990年2月以来、約34年ぶりに回復した。前日の米国株高や為替のドル/円が円安に振れたことが追い風になった。個別では指数寄与度の高い銘柄が日経平均を押し上げたほか、トヨタ自動車 (T:7203)などの輸送用機器もしっかりだった。
日経平均は429円高の3万4871円33銭で寄り付き、一時698円高の3万5140円63銭で高値をつけた。日経平均は4営業日で約1820円上昇する格好となっている。
TOPIXは1.81%高の2488.65ポイントで午前の取引を終了、同じく連日のバブル後高値更新となった。東証33業種では全業種が上昇し、輸送用機器、卸売、証券、保険、機械、石油・石炭製品などが値上がり率上位となった。東証プライム市場の売買代金は2兆6345億7700万円だった。
みずほ証券の中村克彦シニアテクニカルアナリストは、年明けの海外勢の新規マネー、信用取引の期日明けによる売り方の買い戻しも踏み上げ相場に繋がっていると分析。買われ過ぎサインは意識されているものの、「売買代金が膨れ上がっているのはいいサイン」という。同水準を維持できるかがポイントになるとの見方を示した。
個別では、ファーストリテイリング (T:9983)、東京エレクトロン (T:8035)、KDDI (T:9433)、ソフトバンクグループ (T:9984)が上昇し、4銘柄で日経平均を約213円押し上げた。レーザーテック (T:6920)はさえなかった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1148銘柄(69%)、値下がりは470銘柄(28%)、変わらずは39銘柄(2%)だった。