Sudip Kar-Gupta Tassilo Hummel
[パリ 1日 ロイター] - フランスの主要農家組合の指導者は1日、インフレや安価な輸入品に抗議して各地で道路封鎖を続けてきた農家に撤収を呼びかけた。政府が農家の要求に対応したことを受けた。
全国農業経営者組合連盟(FNSEA)トップのアルノー・ルソー氏は、デモ参加者に「家に帰る」よう促していると語った。
アタル首相は先に、デモ鎮静化に向け演説し、政府が食料自給の原則を法律で明文化し、輸入管理を強化すると表明。
記者会見ではまた、農家に対する国内規制について、欧州連合(EU)の規則より厳しいものは停止するとした。
南米の関税同盟メルコスル(南部共同市場)との通商協定締結にフランスが同意することは決してないと強調した。
さらに、フランス政府として輸入食品の安全性検査を強化し、フランスやEUで禁止されている農薬の残留物がないかを確認するとした。
仏財務省は、畜産農家とワイン生産者の支援に主眼を置く新たな緊急措置の規模が4億ユーロ(4億3436万ドル)で、これに加えて総額2億ユーロを現金で給付すると発表した。
一部の小規模農家組合の指導者は道路封鎖解除の呼びかけに応じると表明しているが、農家の多くは組合に加入しておらず、各地のデモ参加者全てが撤収するかは不明。