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期初予想との対比では売上高、利益ともに未達という結果だった。
売上高が計画を下回った理由は、中国の景気減速の影響が主たる要因だ。
同社の販売先は自動車分野と産業分野がそれぞれ全売上高の40%前後を占めているが、特に産業分野向けの売上が伸び悩んだ。
産業分野では、設備投資需要と生産ラインの稼働率の両方で減速の影響が見られた。
自動車については横ばいで推移しており産業向けに比べれば影響は軽微であった。
利益面では、売上総利益が前年同期比531百万円(12.7%)減少した。
減少額の内訳は、売上高売上総利益率は同0.7%ポイント低下した影響と減収の影響が半々だった。
販管費は同3.8%減少したが売上高販管費率は7.7%から8.0%に0.3%上昇した。
その結果売上総利益率の低下と合わせて、売上高営業利益率は2.1%から1.2%に0.9%ポイント低下した。
(2) 2016年3月期通期見通し 2016年3月期通期について同社では、売上高85,500百万円(前期比0.9%増)、営業利益1,300百万円(同23.8%減)、経常利益1,350百万円(同25.4%減)、当期利益1,050百万円(同33.3%減)を予想している。
同社は第3四半期以降の事業環境について慎重な見方をしており、通期予想を下方修正した。
中国の景気減速の影響が長引きそうだという見方が背景にある。
外部環境悪化という状況においても、同社が自助努力の余地があることに対しては引き続き力を入れている。
具体的には新規ビジネス(CSB)の分野だ。
同社はCSBの年商を20,000百万円規模に拡大することを目標の1つとして掲げており、これは次期中期経営計画においても同様とみられる。
2015年3月期実績10,900百万円に対して今期は14,000百万円を計画しているが、これまでのところは計画を上回って進捗している模様だ。
足元はカーナビ用メモリーモジュールやアミューズメント用シャッター液晶などが好調だが、更なる新規商材の開拓とユーザー獲得を進める方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)