[日本インタビュ新聞社] - D&Mカンパニー<189A>(東証グロース)は、前日5日に5円高の876円と変わらずを含め5営業日ぶりに反発して引けた。同社株は、今年6月11日に新規株式公開(IPO)され、IPO後の初決算として発表した5月期業績で、今2025年5月期純利益を連続の過去最高更新と予想したことを見直して割安直近IPO株買いが再燃した。テクニカル的にも、日経平均株価が過去最高の下落幅となった急落相場にツレ安して突っ込んだ上場来安値639円からリバウンドするなかで5日移動平均線が、25日移動平均線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆しており、フォローの材料視されている。
■今期末の資産買取残高は36%増と続伸し資金支援サービスは23%増益
同社の今5月期業績は、売り上げ13億9000万円(前期比16.5%増)、営業利益3億100万円(同7.4%増)、経常利益3億円(同9.3%増)、純利益1億9700万円(同11.6%増)と見込まれ、純利益は、前期の過去最高(1億7100万円)を連続更新する。病院・介護施設業界では病院の約8割、介護施設の約4割が赤字で病院経営者の後継者問題や高齢化、人材不足も伴う厳しい経営環境が続いており、同業界向けに診療・介護報酬債権の買取サービスや経営改善を目的にしたコンサルティング、人材派遣をしていることが好業績要因となっている。
今期の事業別業績は、F&Iサービス(資金支援)の売り上げが7億5800万円(前期比20.7%増)、売上総利益が5億1000万円(同23.8%増)、C&Brサービス(コンサルティング)が、同じく3億9600万円(同25.5%増)、1億9400万円(同4.2%減)、HR&OSサービス(人材派遣)が2億3500万円(同4.0%減)、1億4900万円(同6.7%増)と予想している。F&Iサービスの資産買取残高は、前期末の74億8400万円(前々期比13.8%増)が今期末に102億500万円に36.3%の続伸を計画し、C&Brサービスでは大型医療機器の販売を予定し、HR&OSサービスでは外国人就労の支援に注力する。
■ミニGCが支援してPER9倍の修正を加速し上場来高値目指す
株価は、公開価格1000円に対して1308円で初値をつけ上場来高値1362円まで上値を伸ばし、いったん900円台とへ下値を探り、5月期決算の発表とともに1118円とリバウンドしたものの、日経平均株価が過去最高の下落幅となる全般相場急落時に上場来安値639円へ突っ込んだ。同安値からは売られ過ぎとして底上げ、900円台を回復して公開価格に接近し5日線が25日線を上抜くミニGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。PERは9.6倍となお割安で、IPO株では数少ない有配株でもあり、上場来高値1362円奪回に再発進しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)