防衛・セキュリティ企業であるQinetiQは、2024年度の業績が好調で、記録的な受注量と大幅な増収でガイダンスを上回ったと報告した。同社の売上高は21％増の19億1,000万ポンド、営業利益は20％増の2億1,520万ポンドとなった。QinetiQ (QQ.L)は、2025年度のガイダンスを引き上げ、2027年度までに24億ポンドの既存事業売上高を達成する戦略で、将来への自信に満ちた見通しを発表した。さらに、同社は7％の増配と1億ポンドの自社株買戻しプログラムで株主に報いている。
主な要点
- QinetiQの2024年度の売上高は21%増の19億1,000万ポンド、営業利益は20%増の2億1,520万ポンド。
- 受注高は過去最高の17億4,000万ポンドに達し、受注残高は29億ポンドとなった。
- EMEAサービス部門は大幅な増収を示し、米国グローバル・ソリューション部門は困難に直面したが、将来の成長に向けた態勢を整えている。
- QinetiQは7%の増配と1億ポンドの自社株買いプログラムを発表。
- 同社は2027年度までにオーガニック収益24億ポンド、マージン12％の達成を目指している。
会社の見通し
- QinetiQは2025年度のガイダンスを引き上げる計画で、2027年度までに24億ポンドの既存事業売上高を目標としている。
- 戦略的焦点は、米国、英国、オーストラリアにおける防衛支出の増加であり、特に研究開発、T&E、訓練、サイバーおよびインテリジェンス能力に重点が置かれている。
- キネティックは、レーザー指向エネルギー兵器、高度なT&E能力、サイバーおよびデータ・インテリジェンス・ソリューションに投資している。
弱気ハイライト
- グローバル・ソリューション部門は、特に米国において市況の影響により苦戦を強いられた。
- 同社の小型ロボットプログラムCRS-Iの生産がピークを迎え、レガシーな米国事業の収益が減少する可能性がある。
強気ハイライト
- 欧州・中東・アフリカ地域（EMEA）サービス部門は大幅な増収となった。
- QinetiQ は、英国で自律型システムで確固たる地位を築いており、NRO と NGA という新たな情報機関の顧客から 2 つの IDIQ ポジションを獲得した。
- TARSプログラムはAvantusと組み合わされ、今後数年間で契約上の大幅な成長に寄与することが期待される。
ミス
- 米国部門のアバンタスは、長期継続決議により困難に直面したが、現在は成長軌道に乗っている。
質疑応答ハイライト
- スティーブ・ウェーディー最高経営責任者（CEO）は、オーガニック・グロースに短期的に焦点を当て、米国での継続決議を考慮した慎重な財務ガイダンスを強調した。
- M&Aは、資本配分と株主還元を重視して検討する。
- 同社は、ロボット分野でより価値の高い自律型システムへのシフトと、ターゲット事業における例外的な需要を観察している。
結論として、QinetiQの2024年3月期の業績は、今後の取り組みに向けて明るい兆しを見せている。好調な受注と明確な成長戦略により、同社は世界的な防衛支出の増加を活用し、持続可能な成長と魅力的なリターンを株主に提供する態勢を整えている。
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