世界最大のアクティブ・ファンド会社であるキャピタル・グループは、債券ビジネスを拡大し、国際的な成長を加速させ、中核である株式フランチャイズ以外の提供商品を多様化するための戦略的転換に着手している。マイク・ギトリン最高経営責任者（CEO）は、顧客の引き揚げを食い止め、急成長する他のファンドとの競争を強化する計画を発表した。ロサンゼルスを拠点とし、2.6兆ドルの資産を運用するキャピタル・グループは現在、2031年までに約4兆ドルの資産に到達することを目標としている。
ギトリンは火曜日、ロンドン西部にあるキャピタル・グループの新しい国際拠点で、9,000人の従業員と会社の新しい優先事項を共有した。この動きは、投資家の嗜好が変化し、アクティブ・ファンドよりもパッシブ・ファンドやプライベート・インベストメントが優勢になっていることを受けてのものだ。モーニングスターのデータによると、米国では初めて、パッシブ・ファンドにおける資産がアクティブ・ファンドにおける資産を上回った。キャピタル・グループは、5年連続で米国株式ファンドからの資金流出を経験しており、2022年と2023年には1,000億ドル以上の資金が流出した。
こうした課題にもかかわらず、キャピタル・グループは長期投資に対する評価を維持している。同社は最近、KKRとプライベート・マーケッツ・パートナーシップを結び、初のサステナビリティ・ファンドを立ち上げた。キャピタル独自の「ザ・キャピタル・システム」では、複数のポートフォリオ・マネジャーがファンドを運用し、同一ファンド内でのポジションの多様性を促している。
キャピタル・グループはまた、債券が中心的な役割を果たすよう、資産配分の調整にも取り組んでいる。ギトリンのリーダーシップの下、債券事業は4年間で約40％増の5,070億ドルに成長した。ギトリンは、特に連邦準備制度理事会（FRB）による利下げが予想されることから、このセクターのさらなる成長を見込んでいる。2031年までに、キャピタル・グループの株式と債券の資産比率は、現在の80:20から70:30にまでシフトする可能性がある。
キャピタル・グループの国際的な事業拡大も、その戦略の重要な部分である。海外の顧客資産は、2031年までに700億ドルから2倍以上の約1,750億ドルになると予測されている。キャピタル・グループのロンドン・オフィスは、建築家レンゾ・ピアノの設計によるもので、約1100人のスタッフを収容できるスペースがあり、この成長に対応できる能力を備えている。
キャピタル・グループは、変化する顧客の需要に対応するため、パートナーシップを通じてパッシブ・ファンドやプライベート・ファンドのような新しい分野に進出してきた。同社は2022年にアクティブ運用の上場投資信託（ETF）に遅れて参入したが、すでに280億ドルの資産を集めている。
キャピタル・グループの欧州・アジア太平洋地域顧客グループ社長のギー・アンリケス氏ら幹部は、市場の変化への対応ペースが遅いことを認めつつも、目先の営業成績よりも長期的な視野の重要性を強調している。2031年の創立100周年までの同社の戦略は、急速に進化する投資環境に直面しながらも、思慮深く慎重に行動するというこの哲学を反映している。
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