今晩の欧米外為市場では、ドル買いが続く展開を予想したい。
米国の年内利上げ観測が強まるなか、英国経済への懸念再燃などでドル選好地合いとなっていることが背景。
今晩の米経済指標の内容次第では、ドル・円は103円台後半まで上昇する可能性があろう。
米経済指標では、21時15分発表の9月ADP全米雇用報告、23時の9月ISM非製造業景況指数(総合)や8月製造業受注などが注目される。
英国政府が来年3月末までに欧州連合(EU)離脱交渉を開始することを正式に表明し、EU単一市場へのアクセス権維持よりも移民流入制限を優先させるとの見方から、実体経済の先行きへの懸念が再燃している。
それを受けてポンドに売り圧力がかかり、全般的なドル買いにつながる状況になっている。
また、米大統領選の共和党候補、トランプ氏が過去にミス・ユニバースで優勝した特定の女性への侮辱的な発言をした問題で、民主党候補のクリントン氏は4日、トランプ氏を強く批判。
ある外為ディーラーからは「“トランプ・リスク”がさらに後退したことがドル買いを支援している」とも指摘もみられる。
【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・9月サービス業PMI(予想:52.2、8月:52.9)
・18:00 ユーロ圏・8月小売売上高(前月比予想:-0.3%、7月:+1.1%)
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-0.7%)
・21:15 米・9月ADP全米雇用報告(予想:+16.5万人、8月:+17.7万人)
・21:30 米・8月貿易収支(予想:-392億ドル、7月:-395億ドル)
・21:30 カナダ・8月貿易収支(予想:-24.5億加ドル、7月:-24.9億加ドル)
・22:30 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁あいさつ
・22:45 米・9月サービス業PMI改定値(予想:51.9、速報値:51.9)
・23:00 米・9月ISM非製造業景況指数(総合)(予想:53.0、8月:51.4)
・23:00 米・8月製造業受注(前月比予想:-0.2%、7月:+1.9%)
・23:00 米・8月耐久財受注改定値(前月比予想:0.0%、速報値:0.0%)
・06:00 ラッカー米リッチモンド連銀総裁講演(マーシャル大学)