海外の金融商品に目を向ければ、資産運用はもっと楽しい
これからの投資先は国(カントリー)ではなく
企業(カンパニー)で比較して選ぶ
現在、世界各地の株式市場では、同時に株価が大きく下落する「世界同時株安」が年中行事のように繰り返し起きています。例えば、2007年にも、2月に上海発、8月にサブプライムローン問題で世界同時株安が起きました。
地球上の互いに遠く離れた株式市場が、こうして密接に連関しあうのはどうしてでしょうか? それは株式に投資されるマネーが、国境を越え、地球全体を瞬時に駆けめぐっているからです。
今や資本は国境を越えて大きな利潤を得られるところに、瞬時に動いています。かつては経済学の論文や教科書のなかでの仮想的な条件としてだけ考えられていた「国際間の資本移動の完全性」が、先進諸国では現実にほぼ成立するようになったのです。
これこそ「グローバル化」または「グローバリゼーション」の最も重要なポイントです。グローバル化が進むと、人々の思考も行動も「地球」を単位とするようになり、国というものは相対化されてしまいます。
つまり、「海外に分散投資=国を分散する」ではなく、セクターにおいて最も競争力のある企業や将来性のある企業へ投資をした結果、地域が分散されているに過ぎません。
本書の目的は、海外の金融商品と比較することによって、グローバル化した時代に適した思考とは何かをお伝えすることです。
本書が、グローバル化時代に適した資産運用への転換にお役にたてれば幸いです。(「まえがき」より抜粋)
<著者紹介>
浅川夏樹
銀座クラブホステス、会社経営者の顔を持つ個人投資家。多彩な経験を活かし『フジサンケイ ビジネスアイ 日曜版』『日経BPオンライン』『Futures Japan』投資コラムを連載中。近著に『夜の銀座の資本論』(中公新書ラクレ)『円が元に呑み込まれる日』(実業之日本)
主催するサイト http://kaigaitoushi.com
ブログ 浅川夏樹の「海外の気になる金融ニュース」