RSIは日本語で相対力指数と呼ばれ、これは市場が過剰(強気)または過少(弱気)であるかどうかを判断するために技術アナリストが使用するモーメンタム指標になります。
RSIは1970年代後半にJ. Welles Wilderによって作成されて以来、世界中のトレーダーやアナリストたちに最も広く使用されているテクニカル指標の1つです。
RSIの値は0〜100の間で動きます。70を超える値は一般的に買われ過ぎと見なされ、30未満は売られ過ぎと見なされています。買われ過ぎの市場では適正価格を上回って取引されており、売られ過ぎの市場は適正価格を下回って取引されていると一般に考えられています。
RSI値は、価格チャートの上または下の別のチャートに表示される事が多いです。以下のチャートは2018年11月13日火曜日のアップル株チャートになります。
このようにRSIはチャート下部にボックスの形で表示されます。
こちらのインジケータでは、アップル株が買われているか、または売られ過ぎになっていないかを示しています。
上記の例では、Apple株のRSIは2018年8月に発生した75時点で投資家は株式を売却するか、ポジションを決済したため、チャートの価格も適正の価値に戻しているようにも見えます。
一方で、RSIの値が25の過小価値に達すると、価格が上昇するとの見込みで投資家は株式を買いに走るかもしれません。このようにチャートの分析としてRSIは活用します。
RSIを使用するには、各市場の最適化が必要であり、RSIが70と30をつけた時の価格、つまり過大評価額と過小評価額が妥当かどうかを判断する必要があります。
これは、ある市場では80と20の値が過大と過少の判断指標になることがあり、またある市場では60と40が最良となる可能性もあります。つまりその市場や銘柄においてRSIはどの値を意識されているか異なってくるという事です。
以下は、RSIチャートを含むAdvanced Micro Devices(AMD)のチャートです。
以下例では80の値に達するまで、実際には買われ過ぎと見なされない市場を示しています。
このチャートは、株の価格と条件がRSIとどのような関係性を持っているか非常に良い例です。
現在、売り過ぎとなるRSI値は、20を下回っていません。これは強気市場の典型です。しかし値が20未満になると、チャートの動きが弱くシフトすることが予想されます。20を切った時点で、トレーダーや投資家は起きていた事と逆の目線に切り替わる事が予想されるため、20のRSI値の周辺で売られる可能性があります。
このインジケーターでは、値が50(スケールの中点)より少し大きく(または小さく)推移している場合にも使用できます。
例えば、相場が強気か弱気かを測るためなどです。RSI値が50を超えて推移し続けている場合、相場は強気だと言え、50を下回り推移し続けている場合は弱気、疑っている投資家が多いと見る事が出来ます。
価格は新しい高値に上昇しているのに、RSIが上昇しない場合、この指標と価格に相違が生じる可能性があります。
たとえば、6月1日に特定の株式の価格が125ドル、RSIが75とピークを迎えたとします。
その後6月15日に株価は120ドルに下がり、RSIは65に下がるなどしたとき。または高値が130ドルを記録した際にRSIが72のようなケースを考えてみましょう。
これらの状態は、価格が適正のRSI値を上回っているため、130ドルの高値が続く事がないケース、または投資家がロングポジションを抜けてショートを開始する理由があるなどの理由が、2つのチャートを形成します。
RSIに慣れているユーザーは取引の強さを示す平均トレンド指数(ADX)などの傾向を表す指標と組み合わせる等します。
ADXがトレンドを抜けてしまった場合、RSIは買いにせよ売りにせよ過剰な状態だと見れます。
しかし、ADXがトレンドが進行中である事を示している場合、すなわちADXが上昇している時は、RSIによる買われ過ぎ、および売られ過ぎの予測は無効になります。
実際、上記ケースでのRSI値は、ADXが上昇傾向中にRSI値も伸びているため、トレンドの傾向が確認出来るようになっています。
RSIを計算するためには14日間が一般的に使用されますが、より角度の高い計算を行うためには10日間または21日間が市場予測においてより良い指標であるとされています。ここでは14日間のRSIを考えます。
14日間のRSI計算式(2日目からが前日比を取得出来るようになるため開始するには15個のデータとなる価格点が必要です)
RSI = 14日間の値上がり幅の平均値 / (14日間の値上がり幅の平均値 / 14日間の値下がり幅の平均値) × 100
※値上がり幅は前日比を使う
RSI = 100×((2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2)÷10)÷((10 + 10 + 10 + 10 + 10)÷5))
RSI = 20
この場合14日間の値動きの上昇分は全体のうち20%を占めるという事を指します。限りなく下落基調です。
Investing.comでは、各資産のメインページの技術タブの下に、最新の14日間のRSIを提供しています。
なお、上記で例として挙げたApple株はこちら。
テクニカルページに移動したら、表の上部にあるメニューから希望の時間間隔を選択してください。
RSIチャートは、[チャート]タブの[ストリーミング]または[インタラクティブ]の下にあります。チャートを表示するときは、グラフオプションを使用してRSIウィンドウをチャートに追加します。
同様に、株式スクリーナーでは、指標セクションのテクニカルタブの下、RSIまたはその他のインジケータの基準を設定することができます。
これは、特定のRSI価値を持つ市場を探している投資家、たとえば過小評価されている銘柄を探す際に役立ちます。
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