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欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、米雇用統計後は利益確定売りも

発行済 2017-03-10 17:25
更新済 2017-03-10 17:33
欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、米雇用統計後は利益確定売りも
今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い値動きを想定したい。
米連邦準備制度理事会(FRB)による来週の利上げがほぼ確実視されるなか、米国の2月雇用統計が予想範囲内の結果であればドル買い継続の見通し。
ただ、来週はオランダ総選挙など重要イベントが予定されていることで、いったん利益確定のドル売りも持ち込まれそうだ。


今晩の焦点は22時半発表の米国の2月雇用統計で、市場コンセンサスは失業率が4.7%(前回4.8%)、非農業部門雇用者数は前月比+20.0万人(同+22.7万人)、平均時給は前年比+2.8%(同+2.5%)。
予想を大きく下回るような内容でなければ、FRBは14-15日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切るとの観測から、ドル買いは継続する見通し。
ドル・円はレジスタンス・ラインとなっていた節目の115円を上抜けたことで、目先買いやすいムードもある。


ただ、ある短期筋はアジア市場でのドルの値動きについて、「日本株や米長期金利に比べるとドルの上昇ペースは鈍い」と指摘。
週末に伴う利益確定などのドル売りが上値を押さえているもようで、欧米市場でも同様の動きが予想される。
また、来週のオランダ総選挙や米予算教書発表などのイベント・リスクが意識されており、ドル・円は次の節目である116円を目指す動きにはなりにくく、上昇ペースの鈍い展開が想定される。
(吉池 威)


【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・1月貿易収支(予想:-111.0億ポンド、12月:-108.9億ポンド)
・18:30 英・1月鉱工業生産(前月比予想:-0.5%、12月:+1.1%)
・22:30 米・2月非農業部門雇用者数(予想:+20.0万人、1月:+22.7万人)
・22:30 米・2月失業率(予想:4.7%、1月:4.8%)
・22:30 米・2月平均時給(前年比予想:+2.8%、1月:+2.5%)
・22:30 カナダ・2月失業率(予想:6.8%、1月:6.8%)
・04:00 米・2月財政収支(予想:-1900億ドル、16年2月:-1926.1億ドル)



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