アジア時間5日午前、金価格は緩やかに上昇した。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所の4月限金先物価格は、日本時間5日午前12時15分時点で前日比0.15%高の1トロイオンス当たり1289ドルであった。
金は3ヶ月間大幅な上昇を見せていたが、直近3週間でその上昇幅の一部を打ち消してしまった。11月中旬の1200ドルから2月20日には約1348ドルまで上昇したが、それ以降は約4.4%下落している。
米中貿易協議が間もなく合意に至る可能性があるとの報道が4日にあり、株式市場は上昇したが、金などの安全資産は下方圧力を受けた。だが、5日には貿易協議の合意によってどのような影響が出るのかという懸念が広がり、金価格は小幅高となった。
ゴールドマン・サックス(NYSE:GS)が最新の金価格見通しを公表したことも、金価格の中期的な下支えとなった。
前回の見通しでは1325ドルであったが、同行は3ヶ月の間に金価格が1350ドルに達すると見ている。FX Streetによると、同行は金価格が6ヶ月間で1400ドル、12ヶ月間で1450ドルに達すると予想している。その背景にあるのは、米国の失業率低下によるETFへの資金流入や、ヨーロッパ経済の減速、地政学的緊張感の高まり、ドル安、新興国市場のGDP急成長が金価格の上昇につながるという考えである。
同行は銀の予想価格も引き上げた。
ドルインデックスは0.01%安の96.67だった。