27日の原油先物は軟調である。先週では予想外の米原油在庫量の増加によって、原油価格は大幅下落となっていた。
午後3時23分のWTI原油先物は前日比0.61%安の58.45ドル、ブレント原油先物は横ばいで67.47ドルとなっている。
米国エネルギー情報局(EIA)は22日、前週の原油在庫量は60万バレル減の予想の中、474万バレル増であったことを発表した。23日ではWTI原油とブレント原油はそれぞれ6%と5%の下落となった。これは、今年始まって以来最大の下落であった。週次では、WTI原油は7%、ブレント原油は5%の下落となった。
先週に大幅な下落があったが、年初来で見てみるとWTI原油は29%、ブレント原油は27%の上昇となっている。
一部のアナリストは、原油の上昇について楽観的な見方を続けている。
ロイターの記事のUBSの原油アナリストのGiovanni Staunovo氏によると「今月もイランとベネズエラからの生産は減少傾向にあるが、OPECと非加盟産油国の協調減産への順守は依然として高い」とされている。
この協調減産は今年初めから開始され、原油価格の上昇に大いに寄与してきた。
一方で、米中貿易戦争は依然として焦点である。トランプ米大統領は、6月に日本で行われるG20首脳会議で、習近平国家主席と貿易交渉をすると複数のメディアは伝えている。
米国石油協会(API)は原油在庫を日本時間30日午前6時30分に発表し、米国エネルギー情報局(EIA)による原油在庫は31日午後11時30分に発表される予定である。