[30日 ロイター] - 原油先物価格は、大幅下落。新型コロナウイルス感染拡大による需要の落ち込みに加え、サウジとロシアの価格戦争による供給過剰が相場を圧迫する中、前週に続き売りが優勢で、北海ブレント先物は一時2002年11月以来の安値となる23.03ドルを付けた。
0249GMT(日本時間午前11時49分)時点で、北海ブレント先物は6.7%(1.68ドル)安の23.25ドル。
米WTI先物は5.4%(1.17ドル)安の1バレル=20.34ドル。一時、20ドルを割り込み、今月付けた18年ぶり安値に迫る19.92ドルまで下げた。
ナショナル・オーストラリア銀行のコモディティ・リサーチ部門代表、ラックラン・ショー氏は「石油輸出国機構(OPEC)、サウジアラビア、およびロシアが溝を埋めることは可能かもしれないが、OPECが出来ることは限られている。COVID─19(新型コロナウイルス感染症)による需要の落ち込みはあまりに大きい」と指摘し「状況が変わらなければ、世界の原油在庫は数カ月以内に積み増しができない状態にまで膨れ上がり、価格に打撃が及ぶ」と指摘した。
供給過剰のなか期近物より期先のほうが高くなるコンタンゴが進み、北海ブレントの5月物と11月物の価格差は過去最大の13.45ドル、WTIは2009年2月以来最大の12.85ドルとなっている。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200329T230935+0000