[ヒューストン 15日 ロイター] - 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏の投資会社バークシャー・ハザウェイ (N:BRKa)は、米エネルギー大手オキシデンタル・ペトロリアム (N:OXY)から第1・四半期配当の代わりに同社普通株を受け取ることで合意した。オキシデンタルの財務負担軽減につながる。
15日に規制当局に提出された資料によると、バークシャーは株式取得後すぐに売却することが可能だが、方針は明らかにしていない。オキシデンタルの足元の株価で計算すると、売却額は2億3000万ドル弱となる。
バークシャーは昨年、オキシデンタルによる同業アナダルコ・ペトロリアムの買収を資金支援するため、100億ドル相当のオキシデンタル優先株を取得。
同買収はシェールオイルの価格上昇を見込んだものだったが、今年に入って原油価格は急落。買収によってオキシデンタルは多額の債務を抱えることになったが、買収のコストを相殺しようにも資産の売却先を見つけるのが困難な状況になっている。
バークシャーとオキシデンタルの広報担当者はコメントを控えた。
エドワード・ジョーンズのアナリスト、ジェニファー・ローランド氏は「オキシデンタルはあらゆる手段を使って現金保有を維持する必要がある。負債を抱える石油・天然ガス開発会社にとって、今は危険な時だ」と指摘した。
オキシデンタルは前週、米政府に対し、石油業界への流動性供給を検討するよう要請した。
最近の原油安とアナダルコ買収によってオキシデンタルは約400億ドルの債務を抱えることになり、資金調達の手段も限られてきた。同社は前月に2020年の投資計画を引き下げ、年間配当予想を3.16ドルから0.44ドルに下方修正した。
規制当局への資料によると、バークシャーの関連企業はオキシデンタル普通株の4.7%程度を保有する。
オキシデンタルは前月、アナダルコ買収に反対してきた物言う株主のカール・アイカーン氏が推す新取締役候補3人を受け入れることに合意した。