[ワシントン 16日 ロイター] - 米財務省は16日、世界銀行など開発を支援する金融機関のエネルギー分野への融資に関する指針を発表し、貧困国における一部の事業を除き、こうした銀行が化石燃料プロジェクトに参加することに反対すると表明した。
イエレン米財務長官は7月に開催した開発銀行トップらとの会談で、地球温暖化対策の国際的枠組みであるパリ協定に沿った形にポートフォリオを調整し、温暖化対策で民間部門の資金を活用する計画を策定するよう求めていた。
財務省の指針は、再生可能エネルギー事業への融資を優先すべきだとし、化石燃料関連事業への融資は、炭素集約度(エネルギー消費量単位あたりのCO2排出量)が低い事業が実現不可能な場合にのみ検討すべきだとしている。
一方、貧困国においては天然ガスの上流部門事業には反対だが、一定の基準を満たせば中流や下流部門の事業は支援するとしている。また、人道上の危機など特殊な状況は例外として扱うとしている。