[メルボルン 6日 ロイター] - オーストラリアのピット資源相はは6日、石炭は2030年以降も同国経済に大きく貢献するとの認識を示した。
同国に対しては、国連の気候変動問題の特別アドバイザー、セルウィン・ハート氏が5日、キャンベラでの講演で、石炭削減に向けさらに努力しなければ、豪経済は劇的な打撃を受けると警告したばかり。
オーストラリアは石炭火力発電への依存が大きく、国民1人当たりでは世界有数の二酸化炭素排出国となっている。ただ政府は、強硬な措置は雇用を脅かすとして化石燃料業界を支援している。
資源相は「最新の輸出統計は、石炭業界は死にかけているという報告が過度の誇張だということを示している。2030年以降も将来は保証されている」と自信を示した。
同相によると、5─7月の豪石炭輸出は金額ベースで26%増の125億豪ドル(93億米ドル)だった。石炭価格は世界的な景気回復を追い風に上昇している。
同相は「この重要な産業の将来は、海外機関ではなくオーストラリア政府が決める」と強調した。