[上海 29日 ロイター] - 環境団体グリーンピースは29日、昨年中国で建設された新規インフラの炭素排出量は既存のものより7.24%少なかったものの、炭素集約型の供給網になお依存しているとのリポートを発表した。
新規インフラには高速通信規格「5G」技術、人工知能(AI)、データセンター、電気自動車(EV)と関連インフラ、高速鉄道などが含まれる。
グリーンピース東アジア支部北京事務所の担当者は、「新規インフラの炭素排出の大半は上流と下流の産業からのもの。新規インフラ全体のサプライチェーンが排出量の多い中国のエネルギーミックスに依存している限り、排出量削減は困難となる。この影響には総体的に対応する必要がある」と述べた。
リポートによると、新規インフラ政策は改善しているが、グリーンかどうかや包括性への配慮はほとんどなく、政策による一段の支援が必要だという。
具体的には、「より詳細な開発基準と産業指針の立案が必要。省エネと排出量削減効果をより良く実現するには、新規インフラの投資決定者がサプライチェーンの上流におけるエネルギー効率最適化に照準を合わせるべき」と指摘した。