[オタワ 25日 ロイター] - 今月末から英グラスゴーで開催される国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)のシャーマ議長は25日、発展途上国の気候変動対策を支援するため先進国が表明した総額5000億ドルの資金拠出について、目標到達が3年遅れるとの見通しを示した。
先進国は2009年に、20年から5年にわたり年間1000億ドルを拠出すると表明していた。だが、COP26を前にカナダとドイツが準備した計画によると、年間目標には23年まで到達できない見通しという。
シャーマ氏はテレビ会見で「(この件が)途上国にとって大きないら立ちの原因になっているのは理解できる」とし、「この計画をまとめたのは信頼回復が目的だ。各国は約束を実行する必要がある」と述べた。
カナダとドイツは22年に大きな前進が見込まれるとし、23年に年間1000億ドルの目標に到達できることを確信していると述べた。
ただ、環境保護団体は1000億ドルでは到底十分ではないと指摘する。アフリカの気候変動対策交渉官は今月、アフリカ諸国は30年までに年間資金拠出を1兆3000億ドルに拡大すべきと考えているとロイターに語った。