[北京 25日 ロイター] - 中国の二酸化炭素(CO2)排出量が第3・四半期に新型コロナウイルスからの経済回復以降で初めて減少したことが、新たな調査で分かった。不動産開発の抑制や石炭不足が背景。
フィンランドのセンター・フォー・リサーチ・オン・エナジー・アンド・クリーンエア(CREA)が環境情報サイト「カーボン・ブリーフ」に掲載したリポートによると、中国の7─9月期CO2排出量は前年比で約0.5%減少したという。
CREAのアナリストは、今回の排出量減少について「中国の総排出量が2030年までにピークに達するという目標より何年も前に転換点を迎え、早期に減少に転じる可能性がある」と述べた。
景気回復が本格化した今年前半は排出量が約9%増加していた。
中国では石炭の供給不足と記録的な価格高騰により、第3・四半期末に多くの地域で停電が発生し、産業活動に打撃を与え、家庭にも支障が出た。