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原油先物は小幅高、供給不安で

発行済 2022-04-04 10:52
更新済 2022-04-04 14:36
© Reuters. アジア時間4日の原油先物は続落。写真は、米オクラホマ州の原油貯蔵基地。2016年3月24日に撮影。(2022年 ロイター/Nick Oxford)

[シンガポール 4日 ロイター] - アジア時間4日の原油先物は小幅高。供給不安が根強い。ただ、石油消費国による戦略備蓄の協調放出が引き続き材料となっているほか、イエメンの停戦合意が中東における供給懸念の緩和につながる可能性も意識されている。

0427GMT(日本時間午後1時27分)現在、北海ブレント先物は0.09ドル(0.09%)高の1バレル=104.48ドル。米WTI先物は0.03ドル(0.03%)高の99.30ドル。

内戦が7年続くイエメンで、親イラン組織フーシ派とサウジアラビア主導の連合軍が2カ月の停戦で合意。国連が停戦を仲介した。

フーシ派によるサウジ石油施設への攻撃は供給途絶のリスクとなってきたが、停戦でリスクが低下するとプライス・フューチャーズ・グループのアナリストは指摘した。

ただ、SPIアセット・マネジメントのマネジングパートナー、ステイーブン・イネス氏は「脆弱な緊張緩和ではロシア産原油の減少を補えない」と述べた。

業界筋によると、3月のロシアの石油・コンデンセート生産は日量1101万バレルと、2月の日量1108万バレルから減少。ロシアの石油産業は西側諸国の制裁や買い手の敬遠で打撃を受けている。ロシアの石油供給の減少幅は推定で日量100万─300万バレル。

米政府は3月31日、戦略石油備蓄から今後6カ月間で1日当たり100万バレル放出すると正式に発表。国際エネルギー機関(IEA)加盟国は1日、緊急会議で石油備蓄の協調放出を決定した。

CMCマーケッツのアナリスト、ティナ・テン氏は「米国と同盟国による協調行動は2022年に一時的に供給不足を解消するかもしれないが、長期的な解決策にはならない可能性がある」と分析。米生産者は高水準の利益を維持したいため、増産に消極的な可能性もあると述べた。

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