[キーウ(キエフ) 5日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は5日、ロシア軍が包囲する南東部マリウポリに女性や子どもを含む民間人が依然として取り残されているとし、ロシア側が攻撃を続ける中、確実な避難を可能にするため長期的な停戦が必要だと述べた。
ロシアは5日からの3日間、マリウポリのアゾフスターリ製鉄所での軍事活動を一時停止し、民間人の避難を可能にすると発表した。
ゼレンスキー氏は朝の演説で、地下壕(ごう)から人々を脱出させるには、がれきの撤去を手作業で行う必要があり時間がかかると指摘。マリウポリでの停戦を確実にする用意があると表明した。
国連と赤十字は今週、マリウポリなどから数百人を避難させているが、ウクライナ当局者によると、アゾフスターリ製鉄所の地下壕にはまだ約200人の民間人が身をひそめているほか、ウクライナ兵士も立てこもっている。
当局者によると、同国の部隊は製鉄所内でロシア軍と激しい戦闘を続けている。
また、ロシア軍は4月初めに撤収した首都キーウ(キエフ)や西部の一部地域に対し散発的な攻撃を行っている。ウクライナ国境警備隊は4日夜、キーウの北と東の国境地帯に約100発の砲弾が撃ち込まれたと述べた。