執筆:Liz Moyer
Investing.com -- 水曜日の米国株式市場は投資家がインフレへの懸念を払拭出来ず反落となった。
ここ数週間、投資家がよりリスクの高い投資を控えたため、ハイテク株が市場の急落を主導してきた。水曜日に発表された4月の消費者物価指数では、物価上昇率は鈍化しているものの、依然として高い水準にあることが示された。このため、米連邦準備制度理事会(FRB)が今後のFOMC会合でより積極的に利上げに踏み切るのではないかという憶測を呼んでいる。
木曜日には、企業が工場で商品やサービスをいくらで買っているかを示す生産者物価指数が発表される。全体の数値と食料品とエネルギーを除いたコア数値の伸びが大幅に鈍化することが予想される。
また新規失業保険申請件数の発表も控え、アナリストは数十年にわたる低失業率を続けてきた労働市場の強さを測るためにこれを注視している。
景気を読み解くもうひとつの材料は、購買動向であろう。最新の決算シーズンの終盤として、来週は小売企業の決算が発表される。数字的にはやや弱気だが、アナリストは店舗の混雑状況、オンライン販売、在庫管理などについて、企業の発表に注目することになる。
木曜日の取引に影響を与えると思われる3点を紹介する。
1. Disneyの決算発表
Walt Disney Company (NYSE:DIS)は市場取引終了後に決算発表を行い、ストリーミング事業がそこまで軟調なものとならなかったため株価は上昇した。売上高は予想の200億ドルに対し192.5億ドルとなり、調整後の1株当たり利益は予想の1.19ドルに対して1.08ドルとなった。またDisney+ストリーミング・サービスの加入者は予想の1億3500万人に対して1億3770万人だった。株価は1月以来30%下落しているが、木曜日の取引では少し反発する可能性がある。
2. 生産者物価
Investing.comが調査したアナリストは、生産者物価指数は、前年比10.7%増、前月比0.5%増と予想している。どちらも前回値より下がることになる。
3. コア生産者物価
変動しやすい燃料価格などを除いたコア生産者物価は、年率8.9%上昇、前月比0.6%上昇と、やはり前回値から減速すると予想されている。尚、両指数は東部時間午前8時30分に発表される。