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米石油精製能力、21年は2年連続で減少 製油所閉鎖響く

発行済 2022-06-22 10:09
更新済 2022-06-22 10:20
© Reuters.  全米の石油精製能力が2021年に2年連続で減少したことが21日公表の政府統計で明らかになった。写真は3月、米カリフォルニア州カーソンで撮影した、原油、ガソリン、石油精製

[ヒューストン 21日 ロイター] - 全米の石油精製能力が2021年に2年連続で減少したことが21日公表の政府統計で明らかになった。新型コロナウイルス感染ピーク時のガソリン需要の大幅減退で、採算が取れなくなった製油所の閉鎖が響いた。

過去3年間で精製能力は日量約100万バレル減少しているが、足元でガソリンとディーゼル燃料の需要は急増し、全米のガソリン価格は1ガロン=5ドルに近い高水準で推移している。

米エネルギー省エネルギー情報局によると、国内の精製能力は19年のピークから日量103万バレル(5.4%)減少し、足元は1790万バレルとなった。20年に80万バレル、21年は12万5790バレル減少した。

甚大な被害をもたらした昨年のハリケーン「アイダ」の上陸後にルイジアナ州にある約25万バレルの原油処理能力を持つアライアンス製油所が閉鎖し、このことが昨年の最も大きな減少要因だった。

原油処理能力が減少する一方で、コロナ禍からの世界的な経済活動の回復を背景に燃料需要は増えている。ロシアのウクライナ侵攻で需給フローに変化もみられるなか、米製油所の稼働率は約94%と19年9月以来の高水準に達し、ほぼフル稼働ととなっている。

今年のハリケーンシーズンは平均を上回るハリケーンの発生が予想されており、高い稼働率と比較的低い在庫水準を踏まえて専門家は燃料不足に陥る可能性を懸念している。

米国の精製能力の約半分は、ハリケーンが上陸することが多いメキシコ湾岸に集中している。

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